欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、国債高嫌気-トランプ勝利後のトレンド反転

  11日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。10年債入札が昨年6月以来の高い需要を集めたことから米国債が上昇し、ドルは下げた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対して前日比0.3%下落して1ドル=115円41銭。ユーロに対しては0.3%安の1ユーロ=1.0582ドル。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下した。

  この日の動きは共和党がホワイトハウスを制して以降のトレンドの反転を浮き彫りにした。選挙後は財政出動や景気回復への期待が強まり、12月に国債利回りは2014年以来の高水準を付け、ドルも同月に14年ぶり高水準となっていた。

  トランプ氏の大統領就任まで約1週間となる中、同氏の勝利以降で最も人気のあったドル高や米利回り上昇といった取引の持続性が問い直されている。大統領選挙後で初めてとなった11日の記者会見で、同氏が景気刺激策の詳細をほとんど示さなかったため、投資家の間で失望が広がった。

  TDセキュリティーズUSAのグローバル金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏(ニューヨーク在勤)は「選挙以降、織り込まれていた税制改革など成長促進策の具体的な詳細が求められていた。トランプ氏への期待を背景にした大規模なトレードは小休止となり、実証を待つ段階にある」と述べた。

  ドルは対円で115円をやや下回る水準で長らく控えていた損失覚悟の売りを巻き込むと、12月9日以来の安値となる114円25銭に下げた。

  CIBCワールド・マーケッツの外為・マクロ担当シニアストラテジスト、バイパン・ライ氏(トロント在勤)は「市場は景気刺激策の詳細という望んでいたものを手に入れなかった。トランプ氏勝利後のトレードは解消されつつある」と語った。 
原題:Trump Trades Unwind in Bonds, FX on Blowout Treasuries Auction(抜粋)

◎米国株:上昇、エネルギーに買い-トランプ氏会見でバイオは下落

  11日の米国株は上昇。米大統領選挙後初めて記者会見に臨んだトランプ次期大統領の経済政策や外交策に注目が集まった。バイオテクノロジー銘柄は下落。トランプ氏が同業界は「より競争力の高い入札」が必要との見解を示したのが弱材料となった。

  S&P500種株価指数は前日比0.3%高の2275.32。ダウ工業株30種平均は98.75ドル(0.5%)上げて19954.28ドル。ダウ平均は過去20営業日のうち18日で2万ドルに1%以内に迫って取引を終了している。

  ナスダック・バイオテック指数は3%安。昨年10月11日以来で最も下げた。S&P500種業種別11指数のうち8指数が上昇。この日ヘルスケア関連株は1%安と最も下げた。

  エネルギー銘柄は1.2%高。ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発した。電気通信サービスは0.5%安。金融株は0.5%上昇した。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は2%低下した。

  トランプ氏は記者会見で自身の財務や個人の情報をロシアが集めていたとする裏付けのない文書の内容が報じられたことを批判。自身が関わる事業については、一族の中核企業であるトランプ・オーガニゼーションの全役職から退くと表明。ただ、同企業の所有権を手放すことはないとも述べた。
原題:U.S. Stocks Advance After Trump Remarks as Biotech Shares Plunge(抜粋)

◎米国債:上昇、10年債入札好調-「トランプ・トレード」見直しの動き

  11日の米国債相場は上昇。10年債入札(発行額200億ドル)が昨年6月以来の強い需要を集めたことが手掛かり。ドナルド・トランプ氏の大統領選勝利を受けて国債売りを続けていたトレーダーには、新たに買いのきっかけが示された形となった。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、10年債利回りは一時5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.33%と、昨年11月以来の低水準を付けた。

  トランプ氏の大統領選勝利後は、財政面での刺激策や経済成長加速の観測から米国債は売られ、ドルは上昇したが、このところはそうした「トランプ・トレード」に見直しの動きが広がっている。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満低下の2.37%。

  米財務省がこの日実施した10年債入札では、最高落札利回りが2.342%となり、入札前の予想を下回った。投資家の需要を測る応札倍率は2.58倍と、前回の2.39倍から上昇した。外国の中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札比率は70.5%と昨年8月以来の高水準、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入札者の落札比率は8.7%で、昨年5月以降で最高。

  FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は「このところのドル下落基調に伴う海外からの需要や、国内でのショートカバーによる需要が非常に大きい」と指摘。「トランプ・トレードの広がり具合を考えると、目先多少のエクスポージャーはあるだろう」と続けた。

  トランプ氏の大統領就任式まで1週間余りとなる中、トレーダーらはドル高や米国債利回り上昇をもたらしたトランプ・トレードの持続性に評価を下しつつある。トランプ氏は11日、大統領選後初となる記者会見で景気刺激策の詳細にほとんど触れず、市場では失望が広がった。

  TDセキュリティーズUSAのグローバル金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏(ニューヨーク在勤)は「大統領選後に市場が織り込んだ税制改革など、成長促進策の詳細が期待されていた」とし、「大きな流れとなっていたトランプ・トレードは一時休止となり、証拠待ちの水準から動けないでいる」と続けた。  
原題:Trump Trades Unwind in Bonds, FX on Blowout Treasuries Auction(抜粋)

◎NY金:続伸、1オンス=1200ドルに接近-トランプ氏会見でドル下落

  11日のニューヨーク金先物は上昇し、1オンス当たり1200ドルに接近した。トランプ次期米大統領の選挙後初の記者会見を受けて金融市場が動揺し、ドルが下げたことが背景にある。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.9%高い1オンス=1196.60ドルで終了。一時は1198.50ドルまで上昇。心理的に重要な1200ドル台で最後に推移したのは昨年11月下旬。

  INTL・FCストーン(ニューヨーク)のアナリスト、エドワード・メイア氏は電話取材でトランプ氏の会見について、「これからが大変だという印象を与えた」と指摘。「ドルは売りを浴びており、これからも軟化を続け、金には若干の下支えとなる」と述べた。

  銀3月限は0.1%下げて16.828ドル。プラチナ4月限は0.7%安い976.40ドル。パラジウム3月限は1.5%下落の753.90ドル。
原題:Gold Surges to Near $1,200 as Dollar Sags After Trump Conference(抜粋)

◎NY原油:反発、6週間ぶり大幅高-製油所の活動活発化で

  11日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発、ほぼ6週間ぶりの大幅高となった。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で、製油所での原油使用量が統計が始まって以来の最大だったことが明らかになった。一方、原油在庫はアナリスト予想より大幅に増加した。

  マニュライフ・アセット・マネジメント(トロント)のファンドマネジャー、クレイグ・ベシューン氏は「製油所はメンテナンス(整備・点検)に入る前に、製油活動にてこ入れしている」と指摘。「この季節、在庫が大きく積み上がることは珍しくない」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比1.43ドル(2.81%)高い1バレル=52.25ドルで終了。昨年12月1日以来で最大の上げ。ロンドンICEの北海ブレント3月限は1.46ドル(2.7%)上昇の55.10ドル。
原題:Oil Climbs Most in Six Weeks After Record U.S. Refinery Runs(抜粋)

◎欧州株:ストックス600指数が上昇、製薬株軟調-FTSEの連騰続く

  11日の欧州株式相場は上昇。鉱業株と石油・ガス株の上げが目立った。一方、トランプ次期米大統領の発言で製薬株が売られた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.2%高の364.90で終了。一時は0.3%安となっていた。業種別指数の中で、製薬株が最もきつい下げを演じた。トランプ氏が記者会見で、医薬品には入札方式を導入する方針を示した。

  製薬株では、北米での売上比率の大きいアイルランドのシャイア-とスイスのロシュ・ホールディングス、英アストラゼネカが安い。これに対し、原油高を手掛かりに石油・ガス株が上昇したほか、鉱業株は2015年5月以来の高値を付けた。

  英FSTE100指数は0.2%上昇。過去最長の12営業日続伸で、終値ベースでの過去最高値の更新は10日目となった。
原題:European Stocks Advance as FTSE 100 Caps Record Winning Streak(抜粋)

◎欧州債:ユーロ参加国の国債、総じて上昇-ドイツ10年債利回り0.33%

  11日の欧州債市場では、ユーロ参加国の国債 が総じて上昇した。

  ドイツ10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下の0.33%。オランダ10年債利回りは3bp下げ0.41%、 フランス10年債利回りも3bp低下し0.78%となった。

  ポルトガル10年債利回りは7bp低下の3.97%、同年限のイタリア 国債利回りは4bp下げて1.87%。
原題:CORRECT: EUROPEAN WRAP-Stoxx 600 Rises, FTSE 100 Streak Persists(抜粋)

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