11日の東京外国為替市場ではドル・円相場が小幅上昇。国内勢の買いが指摘された一方で、トランプ次期米大統領の記者会見を米国時間に控えて慎重姿勢が強い中、上値は限定的となった。

  午後3時15分現在のドル・円は前日比0.1%高の1ドル=115円91銭。朝方に付けた115円67銭から、午前11時半すぎに一時116円24銭まで上昇した後は伸び悩んだ。

  マネースクウェア・ジャパンの工藤隆営業本部法人部長は、ドル・円について、「仲値以降、本邦勢が買ったようだ。フローが出た時だけ動くという感じのため、フローのカバーが終わったら動きそうもない」と説明。「トランプ氏の発言前にポジションを取りにくい。貿易・財政政策、本国投資法、金融規制、移民問題、ドル高けん制などについての発言に注目」と述べた。

  トランプ次期大統領は米国時間11日にニューヨークで、大統領選以降で初めてとなる公式な記者会見を行う。

  野村証券の池田雄之輔チーフ為替ストラテジストは、「ムニューチン財務長官候補が11月30日にCNBCとのインタビューで示した通商政策と矛盾しないのであれば、ドル安で貿易赤字を解消しようとの発想はないと思う」と解説。「どんな発言が出るか分からないが、トランプ氏からドル高けん制の発言はないとの見方が広がれば、ドル高に動くと思う」と語った。

  また、マネースクウェアの工藤氏は、「優等生的な発言するか保護主義的発言するか分からないが、いずれにせよ相場は動くのではないか。優等生的発言なら年初来高値118円60-65銭トライか。保護主義的発言が出れば114円くらいまで下落の可能性がある」と予想している。

  メキシコ・ペソは対ドルで過去最安値を更新。一時1ドル=21.8471ペソまでペソ安・ドル高が進んだ。トランプ次期米大統領は、最近、国内外の企業に対して米国内での生産を要請する発言を行っていた。

ドル紙幣
ドル紙幣
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg via Getty Images

  野村証の池田氏は、「メキシコへの保護主義的傾向は強いのは間違いない。メキシコへの工場シフトを止めさせる発言を追認されるとペソは崩れるだろう」との見方を示した。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、横ばいの1ユーロ=1.0554ドル。ユーロ・円相場は0.1%高の1ユーロ=122円31銭。

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