欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル指数が小幅高、トランプ氏会見を控えてもみ合い

  10日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロなどで小幅高。トランプ次期米大統領の記者会見を11日に控えてもみ合いとなった。リスク選好の動きが引き続き抑制される中、世界経済に影響を及ぼし得る財政拡大や貿易政策変更を示唆する発言があるかどうかに注目が集まっている。

  先週のドル急落が中国とメキシコの介入などによる自国通貨押し上げ措置から始まったことが記憶に新しく、トランプ氏の発言が一段の混乱を招く可能性があるとして警戒が広がっている。ニューヨークとトロントのトレーダーによると、流動性が低いため最近の商いは不安定で予想しづらく、ドルは上下両方向で抵抗がほとんどない状態。ドルの動きを左右することが多い10年債利回りはこの日、レンジの上限近くとなった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはユーロに対して前日比0.2%高の1ユーロ=1.0554ドル。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇した。ドルは円に対しては0.2%下落して1ドル=115円77銭。

  年初からのフローの大半は足の速い短期トレーダーや投機筋によるものだが、リアルマネー系からのヘッジが始まった兆候も見られる。ロンドンのトレーダーによると、最近の対円でのポンド売りは英国のリアルマネー系から始まったようで、そこにモメンタム系のファンドが加わった。

  対円でのドルは主要10通貨の中で最も動きが大きかった。午前中に高値を付けた後、買い持ちを手じまう格好となり、アジア市場で付けた安値近辺まで下げた。

  ドルは115円ちょうどに向け大量の買いが依然として控えている。この日はアジア時間に115円20銭まで下げたが、115円50銭で買いが入り始めた。115円を割り込むと損切りのドル売り注文が控えており、6日の安値115円07銭はテクニカルな支持線になる可能性があるという。

  欧州やロンドンのトレーダーによれば、ユーロは対ドルでアジア時間に1.0627ドルまで上昇した後、1.0625-30ドル近辺の売りに押された。その後はもみ合いながら、1.0600ドルを再び上回る場面もあったが、ニューヨーク市場の午後にこの日の安値1.0551ドルまで下げたという。
原題:Dollar Ekes Out Gain; Traders Tweak Positions Before Trump(抜粋)

◎米国株:変わらず、第4四半期決算シーズン控え-ナスダック上昇

  10日の米国株はほぼ変わらず。第4四半期の決算発表シーズンを控えた市場では、取引中盤に相場が上昇したが午後に値を消し、ほぼ変わらずで終了した。この日はヘルスケア関連株が買われ、金融銘柄も上昇したが、エネルギー株が下げた。

  S&P500種株価指数は変わらずの2268.90。ダウ工業株30種平均は31.85ドル(0.2%)下げて19855.53ドルだった。ナスダック総合指数は0.4%上昇した。

  米小規模企業の景況感を示す指数は昨年12月に上昇、1980年以降で最大の伸びを記録した。米大統領選挙を経て景気への期待が大幅に改善された。

  S&P500種産業別株価指数で金融株は0.4%上昇。ヘルスケア関連銘柄は0.3%上げた。一方、エネルギー株は続落、公益事業株は0.3%値下がりした。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は0.6%低下した。

  S&P500種は大統領選挙以降に4.6%上昇した。財政出動の拡大や減税への期待が高まっていることが背景だ。
原題:U.S. Equities Hold Steady as Banks Rally Amid Decline in Crude(抜粋)
原題:U.S. Equities Swing With Dollar as Bonds Pull Back: Markets Wrap(抜粋) 

◎米国債:イールドカーブがスティープ化-3年債入札が好調

  10日の米国債市場ではイールドカーブがスティープ化した。3年債入札が昨年8月以来の強い需要を集めたことが手掛かり。

  米財務省がこの日実施した3年債入札(発行額240億ドル)では、最高落札利回りが1.472%と2010年4月以来の高水準。投資家の需要を測る応札倍率は2.97倍に上昇した。投資信託や年金基金を含む間接入札者の落札比率は約55%だった。過去10回の入札の平均は約51%。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.38%。

  5年債と30年債の利回り格差は1bp未満拡大し、109bp。

  ジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンドを運用するビル・グロース氏は、米10年債利回りが2.6%を上回った場合、過去30年続いた債券強気相場の終了を示すことになると指摘した。

  今週は11日に10年債(発行額200億ドル)、12日に30年債(同120億ドル)の入札が実施される。経済指標では生産者物価指数(PPI)や小売売上高が発表される。

  このほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長やニューヨーク連銀のダドリー総裁など金融当局者の発言も予定されている。
原題:Treasuries Yield Curve Steepens as Three-Year Sale Draws Demand(抜粋)

◎NY金:上昇、6週間ぶり高値-アジア投資家が「爆買い」、春節控え

  10日のニューヨーク金相場は上昇。ほぼ6週間ぶりの高値となった。春節(旧正月)を控え、アジアの投資家による買いが活発化した。

  金スポット相場は一時前日比0.8%高の1オンス=1190.65ドルと、昨年11月30日以来の高値。ブルームバーグのデータによると、ニューヨーク時間午後2時15分現在は1187.29ドル。

  アジアからの「爆買い」が見られる-ゼイナー・グループ(シカゴ)のシニアバイスプレジデント、ピーター・トーマス氏。「弱気派が一斉に退散している」。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.1%高の1オンス=1185.50ドルで終了。中心限月の終値としては昨年11月29日以来の高値。

  銀は1.5%高の16.8172ドル。プラチナはほぼ変わらずの977.52ドル。パラジウムは0.8%上げて763.51ドル。
原題:Gold Jumps to Six-Week High as Asian Investors on Buying ‘Binge’(抜粋)

◎NY原油:1カ月ぶり安値-米在庫増を警戒、減産履行を注視

  10日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続落、約1カ月ぶり安値。石油輸出国機構(OPEC)加盟国や非加盟国の減産履行状況に関心が集まる中で、米在庫増加への警戒が広がっている。

  コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は電話取材に対し、「3月末にかけて、原油在庫は増加が予想される」と指摘。「実績重視の原油市場はOPECの減産履行を確認したがっている。OPECがあれほど合意に熱心だったのは、第1・第2四半期に価格が大きく崩れ、昨年安値を再び試すことになりかねないという恐怖が最大の理由だ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は1.14ドル(2.19%)安い1バレル=50.82ドルで終了。終値ベースで昨年12月7日以来の安値。ロンドンICEの北海ブレント3月限は1.30ドル(2.4%)下げて53.64ドル。
原題:Oil Drops to One-Month Low on U.S. Supply Outlook, OPEC Concern(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、鉱業株高く保険株に売り-英FTSEは9連騰

  10日の欧州株式相場はほぼ変わらず。鉱業株が買われた一方、公益事業株と保険株が下げた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.1%高の364.07で終了。一時は0.4%下げていた。物色の矛先がディフェンシブ銘柄から景気敏感株に再び向かい、この日は鉱業株指数が1カ月ぶり大幅高となった。昨年12月の中国の生産者物価指数(PPI)がここ5年余りで最も大きく伸びたことが買い材料。
  一方、英FTSE100指数は9営業日連続で終値ベースでの過去最高値を更新。ストックス600指数と比較した年初来の上げ幅は30年ぶりの大きさで、今年に入ってから1.9%上げている。ポンド安で輸出株が買われたほか、鉱業株が好調なことが背景にある。

  ストックス600指数の相対力指数(RSI)は前日に買われ過ぎのシグナルとされる70を割り込み、この日もこれを下回る水準にとどまった。
原題:European Stocks Little Changed After Biggest Retreat in a Month(抜粋)

◎欧州債:ドイツなど中核国債、ほぼ変わらず-イタリアなど下げる

  10日の欧州債市場ではドイツなど中核国の国 債がほぼ変わらずとなった。一方、イタリアとポルトガルの国債は下げ た。

   ドイツ10年債利回りは前日から変わらずの0.28%。同年限のオラン ダ国債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下 の0.44%、フランス国債利回りも0.81%で横ばい。

  ポルトガル10年債利回りは7bp上昇の4.05%。イタリア10年債利 回りは2bp上げ1.91%。
原題:EUROPEAN WRAP-Stoxx 600 Steady as FTSE 100 Caps 9th Record Close(抜粋)

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