ドナルド・トランプ氏が米大統領選で勝利して以来、同氏が経営する不動産会社トランプ・オーガ二ゼーションは、大統領職と利益相反が生じ得る国での契約の解除を発表してきた。だが実のところ、解約されたのは全て問題があるプロジェクトであり、2015年初頭から16年にかけての16カ月間の売上高は合わせても32万3150ドル(約3730万円)と、総売上高30億ドル(約3460億円)の同社にとって大した額ではない。

  中止されたのはアルゼンチン、アゼルバイジャン、ブラジル、ジョージアでのビル建設だった。16カ月間の売上高の数字はトランプ氏が昨年5月に連邦選挙管理委員会に提出した個人の財務開示データを引用。

  政権移行チームがトランプ氏の事業資産を売却することなく同氏と事業を分離しようと図る中、これらの国の契約は実施の遅れと、利益相反の可能性があることから注目を浴びていた。

  リオデジャネイロに建設予定だったトランプホテルは刑事捜査の対象となり、同市の別のオフィス複合施設は着工に至らなかった。アゼルバイジャンではトランプタワーが建設されたが開業されず、トランプ氏の同国の事業パートナーはアリエフ大統領に近いマメドフ運輸相の子息だった。ブエノスアイレスのタワーは必要な許可を得ておらず、12年に発表されたジョージア・バトゥーミのコンドミニアム建設は政権交代の中で中止された。

  米シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)のノーマン・オーンスタイン氏は「極めて根深い利益相反が絡んでいることに息をのむ思いだ」と指摘した。

原題:Trump’s Canceled Overseas Projects Brought in a Mere $323,150(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE