米連邦準備銀行の2総裁は9日、インフレ率が上昇し労働市場が完全雇用を達成する中で金融当局は緩やかなペースでの利上げが可能との認識を示した。ただし、年内に必要な利上げ回数については見解が割れた。

  アトランタ連銀のロックハート総裁は、「米経済は現在、緩やかな成長と着実な情勢改善に向けた良い状況にある」と指摘。その上で、「経済が持続的な形での顕著な成長加速を突然見せる状況にあるといえるかどうか、そこまで確信は持てない」と述べた。

  ロックハート総裁は、トランプ次期米大統領による減税や投資、規制改革の影響を自身の経済成長予想には織り込んでいないと指摘。トランプ次期政権の政策案の詳細が分からない状況では、影響を推し量るのは時期尚早だと説明した。総裁は財政面の刺激策は「上振れリスク要因」となり、2017年における0.25ポイントの利上げ3回を正当化し得るとの見解を示しつつ、自身としては2回の利上げを予想した。ロックハート総裁は2月末で退任する。

  ロックハート総裁は講演後、記者団に対し「利上げ回数に関しては意見が割れたが、私の見解は3回ではなく、より慎重な2回だった」と説明。「1年前には私は4回との見解だった。実際どうだったか見てみるとよい」と続けた。当局の2016年の利上げ回数は12月の1回だった。

  一方ボストン連銀のローゼングレン総裁はコネティカット州ハートフォードで、経済成長率が潜在成長率を上回っているとの前提で、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーによる金利予測の中央値は「妥当と思われる」と指摘した。

  そうした状況になれば、金融当局が2017年末までに2%のインフレおよび最大限の持続可能な雇用という2大目標の達成が後押しされ、「結果として、依然として緩やかながらも、多少定期的に近いフェデラルファンド(FF)金利引き上げが正当化されるだろう」とローゼングレン総裁は述べた。

  その上で、金融政策は過去1年間よりも速いペースでの正常化が必要になるが、2004年に始まった前回の引き締めサイクルより速くなる必要はないだろう」とも語った。同年6月に始まった引き締めサイクルでは、FOMC17会合連続で0.25ポイントずつ利上げが決定された。

原題:Regional Fed Presidents Differ on Pace of 2017 Rate Hikes (1)(抜粋)

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