欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル反落、一時116円割れ-リスク選好の動き弱く

  9日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反落。アジア市場の取引時間帯に上昇したものの、ロンドン市場での値決めを前にマクロ系投資家から売りが出て、下げに転じた。リスクを選好する動きが弱く、押し目での買いは手控えられた。

  トロントのトレーダーによれば、ロンドン時間午後4時の値決め直前にドルは複数の通貨に対して一段と下落。ただ、ドル売り自体はさほど大きくなかったという。ドル売りはロンドン市場の終了近くまで続き、その後に売りが弱まり、商いも細った。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対して0.9%下落して1ドル=116円03銭。一時は115円96銭まで下げた。ドルはユーロに対して0.4%安の1ユーロ=1.0574ドル。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下した。

  ロンドンのトレーダーによると、リスク選好は依然として弱く、損切り注文をしっかりと維持している。新年入りし、市場参加者は今後のために利益を上げようとしているが、1月は「奇妙」あるいは難しい月として認識されているという。ロンドンの複数のトレーダーによれば、動きの遅いリアルマネー系の投資家はまだ本格的に市場に戻っていないが、今後数週間に戻ってくるとみられている。

  この日は日本の祝日とロンドンの地下鉄ストの影響で商いが薄くなった可能性もある。
原題:Dollar Remains Near Session Low After Early Longs Fold(抜粋) 

◎米国株:下落、年明けの騰勢失う-エネルギー銘柄安い

  9日の米国株は下落。先週はダウ工業株30種平均が2万ドルに迫った。この日は原油安を手掛かりにエネルギー株が下げた。

  S&P500種株価指数は0.4%下げて2268.90。6日には12月の米雇用統計を好感し、過去最高値を記録した。先週は週間ベースで1.7%の上昇だった。ダウ工業株30種平均はこの日76.42ドル(0.4%)安の19887.38ドル。

  アナリスト、トム・デマーク氏は6日、ダウ平均は最高値を更新する過程にあるものの、買い手不足で節目に引き続き届かない可能性が高いと指摘していた。

  ナスダック総合指数は0.2%上昇、小型株のラッセル2000は0.7%下げた。エネルギー株は1.5%安。ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅下落した。

  金融株も安い。一方、ヘルスケア関連や素材、情報技術は上昇した。シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は2.1%上昇。5日ぶりに上昇した。
原題:U.S. Stocks Retreat as New-Year Rally Fades; Europe Shares Fall(抜粋)

◎米国債:上昇、英のEU離脱めぐる懸念再燃で安全需要

  9日の米国債市場では全ての年限で相場が上昇。英国のメイ首相が、欧州連合(EU)離脱後にはEUと新たな関係が必要になるとの見解を示したことで、同首相が欧州単一市場へのアクセスを断念するとの懸念が強まった。

  期間が短めの債券の上昇で弱気ポジションの一部はリスクが高まる可能性がある。商品先物取引委員会(CFTC)によれば、ヘッジファンドマネジャーなど大口投機家による5年債先物の下落を見込んだポジションは、3日終了週に過去最高となる41万1000枚に増加した。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前週末比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.37%。

  英国のメイ首相は8日、英スカイニューズとのインタビューで、欧州の単一市場アクセスの断念を意味することになっても、移民流入管理と立法の権限回復が欧州連合(EU)離脱における優先事項だとの見解を示した。

  米財務省は今週、3年、10年、30年債の入札を実施する。

  米経済指標では生産者物価指数(PPI)や小売売上高、ミシガン大学消費者マインド指数などが発表される。
原題:Treasuries Gain as Fresh Brexit Risk Drives Demand for Haven(抜粋)
原題:May Signals U.K. to Quit Single Market to Curb Immigration (1)(抜粋) 

◎NY金:反発、逃避需要-英EU離脱やトランプ政策で不透明感

  9日のニューヨーク金先物相場は反発。過去5営業日では4日目の上昇となった。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる政治的不透明感が背景。次期米政権の貿易政策が中国との関係に及ぼす影響も不安視された。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前週末比1%高の1オンス=1184.90ドル。「市場が対応しなければならない問題はまだ数多い。英EU離脱はその一つだ」-ロング・リーフ・トレーディング・グループ(シカゴ)のチーフマーケットストラテジスト、ティム・エバンス氏。トランプ次期米大統領にとって「政策の実行は順風満帆にはいかない」

  銀先物3月限は1%高の16.683ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物は1.2%上昇の982.60ドル。パラジウムは0.2%安の757.15ドル。
原題:Gold Climbs on Haven Demand Amid Brexit and Trump Trade Policies(抜粋)

◎NY原油:5週間ぶり大幅安-イラクの減産順守に不安

  9日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。イラクが石油輸出国機構(OPEC)原産合意を守らない可能性が懸念され、約5週間ぶりの大幅安となった。イラクのルアイビ石油相は声明で、ペルシャ湾岸南部の積み出し港からの輸出が12月に過去最高に達したことを明らかにした。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「イラク発のニュースで減産合意不履行への懸念が広がった」と指摘。「サウジとクウェートなど湾岸諸国以外の産油国で、減産順守を確認する必要がある」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前営業日比2.03ドル(3.76%)安い1バレル=51.96ドルで終了。昨年11月29日以来で最大の値下がり。ロンドンICEの北海ブレント3月限は1.69ドル(3.8%)下げて54.94ドル。
原題:Oil Tumbles Most in Five Weeks Amid Iraqi Compliance Concerns(抜粋)

◎欧州株:ストックス600下落、銀行株安い-英FTSEは8連騰

  9日の欧州株式市場では、銀行株が大きく下げ、指標のストックス欧州600指数が値下がりした。一方、英FTSE100指数は8営業日連続で終値ベースでの過去最高値を更新した。

  指標のストックス欧州600指数は前週末比0.5%安の363.67で終了。FTSE100指数は0.4%上昇し、2013年5月以降で最長の続伸を記録した。メイ首相が欧州の単一市場へのアクセス断念も辞さない意向を示したことからポンドが下げ、輸出株が買われた。中型株で構成されるFTSE250指数は10営業日続伸し、終値で過去最高値となった。

  CMCマーケッツの市場アナリスト、マイケル・ヒューソン氏(ロンドン在勤)は「年初の最初の1週間は堅調だったが、欧州市場にとって今週は残念なスタートとなった。重要な企業決算の1週間を控え、先週の楽観は大量の利益確定に取って代わられた」と語った。

  ストックス600指数の業種別指数では銀行株が昨年11月以来の大幅安。イタリアの銀行株などの下げが目立った。同国のFTSE・MIB指数は西欧市場の主要株価指数の中で最もきつい下げを演じた。失業率が15年6月以来の高水準となり、景気懸念が強まった。
原題:European Stocks Decline With Banks as FTSE 100 Extends Rally(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇、ドイツ10年債利回り0.28%

  9日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が上昇した。

  ドイツ10年債利回りは前週末比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.28%。オランダ10年債利回りは3bp下げ0.43%、フランスの10年物国債利回りも3bp低下し0.8%となった。

  周辺国ではポルトガル10年債利回りが7bp下げて3.98%。同年限のイタリア国債利回りは6bp低下の1.89%。
原題:EUROPEAN WRAP-Stoxx 600 Declines as FTSE 100 Extends Rally(抜粋)

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