日本政府は韓国との2国間通貨スワップ協議を中断することを決定した。釜山の日本総領事館前に慰安婦の少女像が設置されたことに対する抗議。長嶺安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事も一時帰国させる。菅義偉官房長官が6日の閣議後会見で「当面の措置」として発表した。

  菅氏は記者会見で、少女像設置は領事関係に関するウィーン条約に規定する「領事機関の威厳」を侵害し、「極めて遺憾」と明言。日本時間の6日未明には米ワシントンで杉山晋輔外務次官が韓国の林聖男外務第1次官に抗議と早急な撤去を申し入れたことも明らかにした。日本政府として「少女像を早急に撤去するよう引き続き韓国政府や関係自治体に強く申し入れをしていく」と語った。

  このほか、日本政府は日韓ハイレベル経済協議の延期、在釜山総領事館の職員による釜山市関連行事への参加を見合わせることも決めた。麻生太郎財務相は同日午前の閣議後会見で、日韓通貨スワップ協議の中断について「信頼関係がきちんとつくられたうえでやらないと安定したものにならない」との認識を示した。
 
  日韓両政府は昨年8月の日韓財務対話で15年2月に終了した通貨スワップの再開に向けた協議開始で合意していた。麻生氏は協議について金額面で折り合わず、時間をかけて交渉している途中だったと説明した。

  韓国企画財政省のソン・インチャン国際経済管理官(次官補)は6日、日本が日韓通貨スワップ協議の中断を決めたことは遺憾だと電話でコメントした。

  韓国外務省も同日、日本政府の措置について「非常に」遺憾で、両国政府は困難な問題にかかわらず信頼に基づく関係改善への努力を続けるべきだと指摘するコメントをウェブサイトに掲載した。

  菅氏によると、昨年12月30日、韓国の市民団体が釜山の日本総領事館に面した歩道に少女像を設置した。同月31日付の読売新聞電子版によると、この市民団体は慰安婦問題をめぐる2015年12月の日韓合意に反対している。菅氏は慰安婦問題は日韓合意によって「最終的で不可逆的に解決されることを確認している」と語った。

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