5日の米国債相場は軒並み大幅高。10年債利回りは英国民投票以降で最大の下げとなった。金融市場全体で、これまでの行き過ぎた持ち高を整理する動きが広がった。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.35%。一時は12月8日以来の低水準を付けた。市場のインフレ期待を示すインフレ連動国債(TIPS)10年物との利回り差は、2014年以降で最大近辺から縮小した。

  6日の米雇用統計が低調な内容になるリスクに備え、金融市場全体でこれまでの流れが反転した。トランプ次期政権の政策を見込んだ取引が行き過ぎたとの見方も背景にある。給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが発表した給与名簿に基づく集計調査によると、12月の米民間部門の雇用者数は市場予想を下回る伸びにとどまった。6日には労働省が雇用統計を発表する。

  マニュライフ・アセット・マネジメントのシニアトレーダー、マイケル・ロリジオ氏(ボストン在勤)は「今年広く予想されていた一連の取引は全て同時に崩れている。原油相場が下げ、投機適格級の社債スプレッドが拡大し、TIPSと通常国債の利回り差が縮小した。これを受けて米国債が上昇している。利回りが主要な水準を割り込んだため、さらに買いが誘われた」と述べた。

  他の市場ではドルが下落し、S&P500種株価指数は今年初めて下げた。

  トレーダーによると、先物市場で膨らんでいた売り持ち高の影響で米国債の値動きが増幅され、先物市場では大商いとなった。商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、12月27日に終わった1週間に非商業筋の5年債と10年債の売越幅は過去最大に膨らんでいだ。

  6日にはシカゴ連銀のエバンス総裁やリッチモンド連銀のラッカー総裁、ダラス連銀のカプラン総裁の講演が予定されている。

原題:Treasuries Soar Most Since Post-Brexit Vote on Market Volatility(抜粋)

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