債券相場は上昇。長期金利は一時、3営業日ぶりの低水準を付けた。前日の米国債市場で長期金利が大幅低下した強い地合いを引き継いだ。前日まで軟調推移が続いた超長期ゾーンにも買いが入った。

  6日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)低い0.045%と、昨年12月30日以来の低水準で開始した。いったん0.055%に戻した後、0.05%を付けている。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長は、「米債市場での調整が思ったより大きくなっている。昨日の動きを見る限り、まだ米債ショート(売り建て)のポジションがありそう」と話した。今晩発表の米雇用統計を受けて、「ドル高・債券安・株高の巻き戻しがどうなるかが鍵になりそうだ。仮に雇用統計が弱い結果となった場合には、米債ショートの巻き戻しが一段と続き、円債でも金利低下圧力になっていきそうだ」とみる。

  超長期債は堅調。新発20年物の159回債利回りは2bp低い0.59%、新発30年物の53回債利回りは2.5bp低い0.735%まで買われた。前日は0.61%、0.76%と、ともに昨年12月半ば以来の水準まで売られた。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、超長期債について、「海外市場で金利が低下した流れに加えて、前日までスティープ(傾斜)化が続いたことの反動ではないか」とみる。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比14銭高の150円30銭で開始。その後は徐々に水準を切り下げ、午後に入ると2銭安の150円14銭まで下落。結局、横ばいの150円16銭で引けた。

米金利低下

  前日の米債相場は大幅上昇。米10年国債利回りは9bp低い2.34%と終値で昨年12月7日以来の低水準となった。ADPリサーチ・インスティテュートが発表した12月の米民間部門の雇用者数が予想を下回る伸びとなり、6日発表の米雇用統計が低調な内容になるとの観測につながった。トランプ次期政権の政策を見込んだ取引が行き過ぎたとの見方も背景にある。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、「トランプ相場に対して期待をうのみにしたままで良いのかという警戒感が市場に出て来たのを受けた米金利低下の影響が日本国債にも出ている」と指摘。「米ADP民間雇用者数が市場予想を下回ったのに続き、今晩の米雇用統計も弱めに出ると、米金利がもう少し低下する可能性がある」とみる。「当面は20日のトランプ米大統領就任を前に、米国債売りのポジションを手じまって買い戻す動きが続くとみる」と述べた。

日本銀行本店
日本銀行本店
Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  日銀はこの日午前の金融調節で、今月2回目となる長期国債買い入れオペを実施した。残存期間「1年以下」が700億円、「5年超10年以下」が4100億円と、いずれも前回のオペと同額だった。オペ結果の債券相場への影響は限定的だった。

日銀の長期国債買い入れオペ結果はこちらをご覧下さい。

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