5日の東京株式相場は、TOPIXが小幅に3営業日続伸。国内外景気の先行き期待が強い中、前日大発会の急伸相場で出遅れた情報・通信や医薬品、サービスなど内需株が高い。半面、為替の円高推移などが重しとなり、鉄鋼など素材株や鉱業株が安く、機械など輸出株も軟調。

  TOPIXの終値は前日比1.20ポイント(0.1%)高の1555.68。一方、日経平均株価は73円47銭(0.4%)安の1万9520円69銭と反落した。

  しんきんアセットマネジメント投信の鈴木和仁シニアストラテジストは、「米雇用統計やトランプ次期米大統領の会見など重要イベント前に、強気の買い方もいったん様子見」と指摘。為替が直近の円安水準から2円以上円高方向に振れた割には底堅く、トランプ氏がインフラ投資や減税をめぐり市場の期待を下回る発言をするとも考えにくいため、「日本株の先高観測を弱めることはない」との見方も示した。

東証内の株価ボード
東証内の株価ボード
Photogrpher: Akio Kon/Bloomberg

  米連邦準備制度理事会(FRB)が4日に公表した昨年12月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録によると、大半の参加者は今後数年は緩やかなペースでの利上げが引き続き適切となる可能性が高い、との認識をあらためて示した。一方で、インフレ高進を防ぐため、いずれは利上げペースを速めざるを得なくなることを懸念し始めていることも明らかになった。

  このほか、調査会社オートデータによると、昨年12月の米自動車販売は調整後ベースで年率換算1840万台となり、2016年の販売台数は1755万台と過去最高を更新した。4日の米国株は、S&P500種株価指数が0.6%高と続伸した。

  きょうの日本株は小高く始まったものの、為替動向や前日急騰の反動売りなどが重しとなり、その後は前日終値を挟み方向感に乏しい展開。日経平均は午後の取引で一時120円安まで売られる場面があった。きょうのドル・円相場は1ドル=116円台前半と、前日の日本株終値時点118円7銭からドル安・円高が進行。米10年債利回りは、東京時間5日の時間外取引で2.41%台と約1カ月ぶりの低水準となった。また、4日のTOPIXと日経平均は大発会としては21年ぶりの上げ幅を記録、昨年来高値を更新していた。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、「期待感で上昇してきたご祝儀相場が調整を迎えることを意識する株価水準になってきている」と言う。ただし、6日には米国の金利や為替に影響を与え得る米12月雇用統計の発表を控えている事情もあり、一方的に売り圧力も高まりにくく、主要株価指数は高安まちまちで引けた。

  東証1部33業種は情報・通信や空運、サービス、医薬品、保険、海運、小売、銀行など13業種が上昇。サービスや医薬品は、全業種が上げた4日の大発会で上昇率下位だった。鉱業や金属製品、鉄鋼、非鉄金属、ガラス・土石製品、ゴム製品、機械など20業種は下落。東証1部の売買高は20億4638万株、売買代金は2兆4360億円。上昇銘柄数は979、下落は863。

  売買代金上位ではソフトバンクグループや東芝、三菱自動車、富士通、ディー・エヌ・エーが高く、モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を上げた第一生命ホールディングスも堅調。半面、任天堂やソニー、信越化学工業、SUMCO、マツダ、日東電工は安い。

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