世界の大手債券運用会社にとって2017年は、投資手法の制約が少ない「アンコンストレインド・ファンド」がようやく宣伝通りの成績を挙げる1年になるかもしれない。

  どんな環境でも輝く可能性があると長年売り込まれてきたアンコンストレインド・ファンドは何年もそうしたパフォーマンスを実現できなかったが、その瞬間がまさに到来しようとしていると債券運用会社は確信している。トランプ次期米大統領は国内外のインフレと成長の期待を再燃させたため、金利上昇につながる可能性が高く、30年にわたる債券の強気相場に終止符が打たれることになりそうだ。

  償還期間や地域、信用の質に関する制約がなく、リターンが最も高い債券で運用できるファンドにとって、こうした展開は好都合だ。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのグローバル債券担当最高投資責任者(CIO)を務めるジョナサン・バイナー氏は、「アンコンストレインド・ボンド・ファンドは復活の瞬間にあるかもしれない」と指摘し、「個人投資家は恐らく、認識している以上に大変大きな金利上昇リスクにさらされている」と付け加えた。

  アンコンストレインド・ファンドは10年ほど前に登場。金利上昇懸念が広がった13年に急増したが、ここ2年は失速していた。投資家が上場投資信託(ETF)など、シンプルで低コストの代替ファンドを選好したためだ。モーニングスターによると、アンコンストレインド・ファンドの解約は16年1-11月期に210億ドル(約2兆4800億円)近くに膨らみ、この種のファンドの運用資産のほぼ20%に上った。通年ベースでも過去最大の解約となる見込みという。

  16年のリターンはそれでも、平均してプラス5.15%と芳しかった。同年のブルームバーグ・バークレイズ・総合債券指数はプラス2.1%。一部の債券運用者によると、アンコンストレインド・ファンドを敬遠させてきた大きな問題は投資手法の自由さにある。長期債へのエクスポージャーは通常大きくなく、リターンを求めて高利回り債などさまざまに投資するため、リスクを過度に負うイメージがあるという。

  それでもブラックロックの最高投資責任者(CIO、債券担当)を務めるリック・リーダー氏はひるまない。金利が上昇しボラティリティが高まる環境下で投資家の支持は高まるとみている。
  

原題:The 2017 Bond Strategy That Goldman, BlackRock and TCW All Back(抜粋)

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