米下院は3日、議長にポール・ライアン氏(共和党)を再選した。同氏は選挙戦中に対立したトランプ次期米大統領との関係修復に努めている。

  ライアン氏は再選を果たしたものの、共和党が2日に決定した政治倫理監視機関の権限縮小方針をめぐるごたごたで、党内の亀裂が再び浮き彫りとなった。トランプ氏は同方針の決定後、議会に独立組織として置かれた政治倫理監視機関の改革を優先している議員らを批判。結局、下院共和党は議会招集直前に同方針を撤回した。

  ライアン氏の得票は239と、必要数の218を上回り、ライアン氏以外に投票した共和党議員は1人にとどまった。ライアン氏とトランプ氏との関係は今後、議会共和党の政策アジェンダ策定の過程で、さらに試練にさらされる見通しだ。
  
  ライアン氏に対し、トランプ氏に忠誠を尽くすよう求める議員がいる一方で、有力議員らは歳出などの問題でトランプ氏におもねらず主流派の立場を貫くよう訴えている。主流派の立場を取れば、両者の関係は再び悪化しかねない。

  トランプ、ライアン両氏とも、医療保険制度改革法(オバマケア)廃止を最優先課題としているが、代替策の細部でまだ一致していない。さらにトランプ氏がこだわる1兆ドル(約118兆円)規模のインフラ計画とメキシコ国境の壁建設も赤字拡大につながる公算が大きいため、財政緊縮派のライアン氏との火種となり得る。

原題:Ryan Re-Elected Speaker as He Tries to Make Peace With Trump (1)(抜粋)

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