不法移民を国外退去させメキシコ国境に壁を建設するとのトランプ次期大統領の公約は、予想外の共和党勝利を後押ししたが、今ではその公約に対し共和党議員からの抵抗が強まっている。

  オバマ大統領は2012年の大統領令発令で、子どもの時に違法入国した約75万人を国外退去から守った。トランプ氏がこの大統領令を無効にした場合でもこれらの移民が米国滞在を続けられるよう、共和党の上院議員3人が現在、民主党議員と協力して取り組んでいる。

  ジェフ・フレーク上院議員(共和、アリゾナ州)は、「自らの意思とは関係なく、ただ親に連れられてきた子どもたちが今後も米国にとどまり、教育を受け、社会に貢献し続けられる」ことを議員らは望んでいると説明。リンゼー・グラム上院議員(共和、サウスカロライナ州)とリサ・マカウスキ上院議員(共和、アラスカ州)もフレーク議員と同様に、上院民主党ナンバー2のリチャード・ダービン院内幹事(イリノイ州)が起草した法案に賛同している。この法案は年明けに提出される見通し。     

  トランプ氏の選挙運動は移民に対する厳しい姿勢を原動力としていた部分が大きい。ピュー・リサーチ・センターが8月に実施した世論調査では、トランプ氏を支持する有権者の79%が国境への壁建設を望んでいる。登録有権者全体で見た場合、この比率は38%。

  だが議会では、1933マイル(約3111キロメートル)あるメキシコ国境全体に壁を建設するとの考え方はなくなっている。上下両院の共和党議員は不法移民の入国を抑える方法として、壁建設ではなくフェンスの建設や国境警備員、ドローンなどの増加を支持している。

原題:Trump’s Border Wall, Deportation Plans Face Pushback From GOP(抜粋)

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