12月の日本株は3カ月連続で上昇した。米国次期政権の政策を期待するトランプラリーが継続する中、石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を受けた海外原油市況の上昇、米長期金利の上昇に伴う為替のドル高・円安推移が好感され、企業業績の先行きを楽観視する買いが入った。

  TOPIXは前月末比3.4%高の1518.61、日経平均株価は4.4%高の1万9114円37銭。ともに3カ月続伸は、昨年1ー5月に5カ月続伸して以来。21日の取引で1558.75、1万9592円90銭まで上げ、ほぼ1年ぶりの高値を付けた。

  東証1部33業種の月間騰落は上昇率13%でトップの石油・石炭製品をはじめ、鉱業や海運など資源セクター、証券や銀行など金融セクターが指数をアウトパフォームし、30業種が上昇。半面、株式公開買い付け(TOB)終了による上場廃止をにらむ売りが膨らんだアデランス、新作ゲームアプリの評価が分かれた任天堂の急落が響いたその他製品のほか、ゴム製品、パルプ・紙の3業種は下落した。

東証1部33業種の2016年12月のパフォーマンス
東証1部33業種の2016年12月のパフォーマンス
Data by Bloomberg

  資源セクターは、OPECが11月30日に8年ぶりの減産で最終合意し、過剰供給懸念の後退で海外原油市況がその後上昇、今後の業績好転が見込まれた。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)は13-14日の会合で政策金利の0.25ポイント引き上げを決定、米長期金利の上昇や一時1ドル=118円60銭台と2月以来の水準までドル高・円安が進んだことは銀行のほか、海運や精密機器株のプラス材料になった。

  ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは、「米国の利上げを織り込んで月央にかけてドル高・円安が加速する中、海外投資家が円安メリット株を中心に買った」と12月相場を振り返った。東京証券取引所が公表する投資部門別売買動向によると、12月1、2日を含む11月5週以降、12月3週までに海外投資家は現物株を差し引き8649億円買い越した。

日経平均株価の2016年12月の銘柄別パフォーマンス
日経平均株価の2016年12月の銘柄別パフォーマンス
Data by Bloomberg

  日経平均株価の採用銘柄パフォーマンスは、野村証券の投資判断引き上げを受けたアドバンテストをトップに、三菱自動車やSUMCO、新作ゲームアプリが好調のコナミホールディングスが上昇率上位。孫正義社長がトランプ次期米大統領と会談したソフトバンクグループも高い。これに対し、米原子力発電事業をめぐる巨額の減損損失発生の可能性が判明した東芝が年末にかけて急落、下落率1位となった。

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