株式市場のタイミングを測るには、バリュエーション(株価評価)は適切な指標ではないことを歴史が示している。株価収益率(PER)が高いというだけの理由で売りに走るのは、間違いであることが繰り返し立証されている。

ニューヨーク証取
ニューヨーク証取
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

  だが米S&P500種株価指数は現在、あるレンジの上方での推移が3年半続いている。そのレンジとは、ノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラー氏が広めた景気循環調整後PER、つまり長期的な企業利益の平均に基づくPERである 「CAPEレシオ」だ。より高水準な状態がより長期にわたって続いたのは2000年と07年の過去2回しかなく、いずれも株価急落で終わっている。

  過去8週間で米国株の時価総額は約2兆ドル(約233兆円)増え、ダウ工業株30種平均のモメンタムはインターネットバブル以後は見られなかった水準だ。強気派はトランプ次期大統領の下での増益サイクルで、バリュエーションが抑えられると確信している。 

  確かにそうかもしれない。だが強気派が考える利益水準に達するには、米経済が少なくとも1937年以降経験したことのないような力強さを示す必要がある。7年半にわたりリセッション(景気後退)が起きなかったケースは過去3回あるが、それらのサイクルの終盤で増益率が10%になったことは一度もない。しかしS&P500種株価指数の構成企業が2017年に10%増益を達成するとアナリストらは予想している。

原題:No Expiration Date on S&P 500 Bull Run Hurtling Into Ninth Year(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE