インドのモディ首相は、突然の高額紙幣廃止により混乱した国内経済の秩序を回復し国民の不自由を解消する期限を自ら50日以内と宣言していた。だがそうした奇跡は起きそうもない。

  汚職撲滅などを目的に国内に流通する紙幣の86%を占める高額紙幣の廃止を11月に発表した同首相は、国民に対し12月30日までに不便さを解消すると約束。しかし、農民や労働者、小規模商店主、低所得世帯、それに企業を直撃している紙幣廃止に伴う影響はいまだに緩和されていない。銀行には長蛇の列が続き、新聞には各地での混乱が毎日のように掲載されている。

  期限の到来でモディ首相への信頼性はリスクにさらされるが、経済・政治への長期的な影響に対する判断はこれからだ。今のところ同首相への支持は引き続き強いものの、同首相への政治的反発も大きく、数週間後に控える地方選挙で政権与党が敗北する恐れもある。

500ルピーと1000ルピー札を持つ男性
500ルピーと1000ルピー札を持つ男性
Photographer: Dhiraj Singh/Bloomberg

  デリーの政治アナリスト、アジョイ・ボース氏は「これほど大きな痛みを受けた後に得る利益は何かを国民はモディ首相に問い掛けるだろう。首相は何とかして好転することを示そうとするだろうが、国が良くなりつつあると立証する必要がある。そうでなければトラブルを抱えることになる」と述べた。

原題:Modi Set to Face Fallout From His 50-Day Cash Promise to India(抜粋)

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