30日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=116円台で上下に振れた。年末で流動性が低下している中、対ユーロを中心にドルが一時急落した後で反発するなど方向感に欠ける展開となった。

  午後3時40分現在のドル・円相場は前日比0.2%高の116円73銭。米長期金利の低下を背景にドルの上値が重い中、朝方にはユーロ・ドルの急伸に伴い一時116円05銭と14日以来の水準までドル安・円高が進行。その後はドルが下げ渋り、午後には116円89銭まで値を切り上げる場面も見られた。

  三菱東京UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは、マーケットが薄い中、年末年始を前にドルロングを手じまう動きが出た感じだが、ドル・円は下がると投資家の外債投資のヘッジ比率引き下げ意欲などドル買い需要があるとみられ、「しばらくは下がりにくい時間帯が続く」と予想。「かといって、ポジション自体は結構重くなっているため、ここから120円を目指すような新規の材料があるかというとそれも難しい」と話した。

  ユーロ・ドル相場は0.5%高の1ユーロ=1.0539ドル。朝方には1%以上ユーロ高・ドル安に振れ、一時14日以来の1.06ドル台を付けた。あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、「1.05ドルのところで大きなストップ、あるいはトリガーがあったのではないか」と言い、ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)外国為替部の伊庭剛バイスプレジデントは「機械主導の動き」と説明した。

  29日の米国債相場は続伸。前日の5年債入札に続き、7年債入札が好調で、10年債利回りは一時5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、14日以来の低水準となる2.459%を付けた。アジア時間30日の時間外取引でも一時2.46%まで低下。ただ、その後は下げ渋る展開となった。

  みずほ銀行のトレーダー、日野景介氏(ニューヨーク在勤)は、目先は「月末・年末のフロー的にも、株売り、金利低下なので、ドル・円についてはちょっと売られやすい地合いになる」と指摘。半面、トランプ次期政権への期待は続くため、「ドル・円の上をどんどん買っていくというよりは、押し目を拾いながらという形だろう」と話していた。
 
  一方、三菱東京UFJ銀の内田氏は、年明けは昨年同様、12月の米利上げに伴い新興国の動揺が顕在化する可能性を警戒。特に人民元安が進む「中国が起点となりかねない」とした上で、ドルロング、米債ショート、米株先物ロングと「今ポジションは全てトランプラリーの方向に傾いているので、何か起こった場合、その巻き返しというのは警戒が必要」と語った。

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