トランプ次期米大統領が米行政管理予算局(OMB)局長に指名したミック・マルバニー下院議員(共和、ノースカロライナ州)は金や金鉱山株への投資を活発に行ってきた。こうした取引は通貨下落に対するヘッジとしてみられることが多い。

  マルバニー氏(49)はこれまで、ドルの価値を低下させているとして米連邦準備制度理事会(FRB)を非難する一方、代替通貨であるビットコインを評価。届け出によれば、同氏は2015年末時点で貴金属を5万-10万ドル(約580万-1170万円)相当保有していた。

  マルバニー氏は今や米財政政策に影響を及ぼす地位に就こうとしている。トランプ政権の行政管理予算局長として政府歳出の設定で大統領を手助けするほか、連邦税法の抜本改革に取り組むことになる可能性もある。

  マルバニー氏の鉱山株への投資歴は少なくとも2010年までさかのぼる。この年、同氏は草の根保守運動「ティーパーティー(茶会)」の波に乗って下院議員に選出された。マルバニー氏とその家族は同年末時点で、エルドラド・ゴールドやアグニコ・イーグル・マインズ、パン・アメリカン・シルバーなど金・銀鉱山企業の株式等を総額25万2000-85万5000ドル相当保有していたことが届け出で明らかになっている。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、最も直近の6月29日時点でマルバニー氏はその後一部の持ち高を売却した。11月にトランプ氏が大統領に当選してからは貴金属からの投資資金引き揚げが進行し、金と銀の価格は6月30日以降、14%下落。ドルは同期間に値上がりし、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は7.7%上昇した。

  プルデンシャル・ファイナンシャルの市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏はマルバニー氏について、「中央銀行がやっていたことに関してイデオロギー的な見解を持っていた可能性があり、多くの投資家と同様に金の安全性を求めたのかもしれない」と指摘。「同氏だけではない」と述べた。

  トランプ政権移行チームの報道官はコメントを控えた。

原題:Trump’s Pick for Budget Chief Liked Gold, Had Dim View of Dollar(抜粋)

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