債券相場は小幅安。前日の米債市場の流れを引き継ぎ買いが先行したものの、年内の日本銀行による長期国債買い入れオペが前日で終了し、年明けの国債入札スケジュールをめぐる需給関係が意識され、売りがやや優勢となった。

  30日の長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比15銭高の150円40銭で取引を開始し、一時は150円45銭まで上値を伸ばした。その後は下げに転じ、12銭安の150円13銭まで水準を切り下げる場面も見られた。結局は1銭安の150円24銭で引けた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、 日銀が超長期ゾーンの国債買い入れを28日のオペで減額して元に戻したことについて、「要するにあまり増やしたくないというメッセージで、短期緊急的な措置だった」と指摘。その上で、「年明け以降の入札スケジュールを考えると、全体的にフラットニング(平たん化)はしづらい状況」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.04%で寄り付いた後、一時1.5ベーシスポイント(bp)高い0.055%まで売られた。午後の取引終盤にかけては再び0.04%に戻している。新発20年物の159回債利回りは1.5bp高い0.59%、新発30年物53回債利回りは2.5bp高い0.73%、新発40年物の9回債利回りは1.5bp高い0.845%をそれぞれ付ける場面があった。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「長期金利は前日に0.035%まで買われたが、またマイナス利回りに戻るというわけでもない。今日の段階で積極的に上値を買えるような水準でもない」と指摘し、「むしろ、やや利食いに押されている」と話した。

  日銀はこの日の午後5時に「当面の長期国債等の買い入れの運営」について方針を発表する。28日のオペでは、残存期間「10年超25年以下」の買い入れ額が1900億円、「25年超」が1100億円と、14日の増額分が元に戻される格好となった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、日銀のオペ運営方針について、1月初回の超長期債買い入れが減額後の水準で据え置かれると予想。「円債市場では日銀の巨額の国債買い入れを背景にした好需給環境が継続している」としている。

  財務省は年明け1月5日に10年利付国債の入札を実施する。発行予定額は前回と同じ2兆4000億円程度となる。

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