債券相場は上昇。米国債の一段高に加え、日本株安と円高が進行したことを受けた買いが相場を押し上げた。

  29日の長期国債先物市場では朝方から買いが先行。中心限月3月物は前日比9銭高の150円03銭で取引を開始した後も買いが優勢な展開を続け、結局は31銭高の150円25銭と9日以来の高値で引けた。

  現物市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは0.04%と、8日以来の低水準。日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値との比較では、1.5ベーシスポイント(bp)低い水準で推移している。  

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、日本株の大幅安や円高など「リスクオフ的になっている」とし、「先物主導でショートカバー的に買われている」と指摘。「人民元安が進むなど、中国をめぐる不安材料をリスクファクターとして頭に入れておく必要が出てきた可能性がある」と付け加えた。

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  米国の10年債利回りはこの日の時間外取引で2.5%を割り込み、14日以来の水準まで低下している。東京株式相場は下落し、日経平均株価は前日比1.3%安の1万9145円14銭で取引を終えた。外国為替市場ではドル・円相場が一時1ドル=116円台前半と、2週間ぶりの水準までドル安・円高が進んでいる。
  
  日本銀行はこの日、今月10回目となる国債買い入れオペを実施した。対象は残存期間「1年超3年以下」が4000億円、「3年超5年以下」が4200億円、「5年超10年以下」が4100億円だった。28日のオペでは、「10年超25年以下」の買い入れ額を1900億円、「25年超」を1100億円とそれぞれ前回から100億円減額した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「米債が上がっていたところに、日銀が2日連続でオペを実施したことで外部環境と需給が両方フォローになっている」と指摘。前日の日銀による超長期ゾーンの買い入れ減額は、「決して金利を上げたいということはないはず」とし、「普通にやっているだけでも金利は下がるので、減らせる時に減らそうという発想だった」と話した。

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