原子力発電事業で新たな巨額損失リスクが浮上している東芝の社債保証コストが急上昇した。医療機器子会社売却などのリストラで不正会計問題の影響から回復しつつあった信用力が再度悪化した。

  トレーダーによると、東芝のCDSは27日に50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01)上昇し135bpに達した。CMAによれば、同社CDSの水準は8月以降で最高値となった。上昇幅は不正会計問題からの再建で費用がかさむなどして信用力が低下していた2月以降で最大を記録した。

  東芝は同日朝、米原発事業に関連し1000億円単位ののれん計上や減損テストを検討していると発表。夕にはのれんが「数千億円規模」に上ると公表した。これに先立ちNHKは、東芝子会社が昨年買収した米原発関連企業の資産価値を見直しており、場合によっては「5000億円規模」の損失が発生する可能性があると報じていた。

  みずほ証券の松本英樹クレジットアナリストは、東芝について「メモリ事業の利益率は高く、円安で為替換算調整での上振れ余地もある」とし評価しているが、原発事業での損失が膨らみ「5000億円規模となれば格付けも動かざるを得ない」と述べた。  

  東芝は、格付投資情報センター(R&I)から投資適格級で最低の「BBB-」の格付けを得ているが、ムーディーズ・インベスターズ・サービスとS&Pグローバル・レーティングは投機的格付けとしている。

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