中国オンショア人民元の売買額が12月に入り大幅に増えている。中国からの資本流出ペースが加速していることを示す新たな証拠となりそうだ。

  CFETS(中国外国為替取引システム)のデータによれば、12月の上海市場での売買額は26日時点の日次平均で340億ドル(約4兆円)と、少なくとも2014年4月以来の高水準。今年1-11月に比べると51%増えている。ここ数カ月のデータは銀行が人民元を売り越していることを示しており、こうした売買増は資本流出の加速を示唆していると、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループの大中華圏担当チーフエコノミスト、胡志鵬氏(シンガポール在勤)は指摘する。

  12月の取引増は心理の悪化が11月から続いていることを示している。11月の中国の外貨準備高は1月以来の大幅減を記録。人民元はこのままいけば年間ベースで約20年ぶりの大幅な下げとなる。

  年が明ければ、年5万ドルに制限している個人の外貨両替上限がリセットされるほか、米利上げペースが加速するとの見方やトランプ次期米大統領が中国からの輸入品に報復関税を課すとの懸念もあり、中国当局は三重苦に見舞われることになりそうだ。

  ソシエテ・ジェネラルで日本を除くアジアの金利戦略責任者を務める張淑嫺氏(香港在勤)は「資本流出圧力は今後も残り、目先は外貨両替制限リセットへの影響を見極める必要がある」と指摘。中国債券市場への海外からの資本流入が勢いを増し、こうした流出圧力は来年1-3月(第1四半期)末に近づくにつれ和らぐ公算が大きいとも述べた。

原題:Yuan Trading Volume Soars in Sign of December Outflow Pressures(抜粋)

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