27日の東京外国為替市場ではドル・円相場が反発。午前に実需筋によるドル買いが入ったものの、その後は上値の重い展開が続いた。

  ドル・円は午後3時25分現在、前日比0.2%高の1ドル=117円28銭。早朝に付けた117円07銭から一時117円46銭と2営業日ぶりの水準までドル高・円安が進む場面があった。これまでの値幅は前日と同じ39銭程度と、8月以来の小幅にとどまっている。

  ソシエテ・ジェネラル銀行東京支店の鈴木恭輔為替資金営業部長は、「ドル・円は、市場が薄い中で、仲値にかけて実需勢によるドルの駆け込み需要が出たもようで押し上げられた。ただ、手掛かりもない上、市場が薄いこともあり、上昇に積極的についていく動きは期待しづらい」と述べた。

  米10年債利回りは27日の時間外取引で上昇。一時3ベーシスポイント(bp)高の2.57%程度を付けたが、その後は上昇幅を縮小した。一方、この日の東京株式市場でTOPIXは小幅続落。前日比0.1%安の1536.22で取引を終えた。

ニューヨークに本部がある百貨店、メイシーズ
ニューヨークに本部がある百貨店、メイシーズ
Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

  朝方発表された月次の経済指標で11月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.4%低下となり9カ月連続低下となった。12月の東京都区部コアCPIは同0.6%低下と10カ月連続で低下した。11月の全世帯家計調査で実質消費支出は前年比1.5%減少、失業率は3.1%、有効求人倍率は1.41倍となった。

  日銀が午後に発表した「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」である11月の生鮮食品・エネルギーを除く全国CPIは、前年比0.2%上昇となった。

  前日は欧米市場の多くがクリスマスの振り替え休日のため休場だった。この日はオーストラリア、香港、英国が休場。

  あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、「米国市場が開くまで動意のない展開。日本のメーカーも休みに入るのできょう、あすがピークだが、積極的に売買する感じではない」と指摘。注目の投機筋の動向については、「ドル・円は買いポジションを維持していると思うので、ドル買い方向か。ただ米中関係や中国の外貨準備に対する懸念材料が出ており、年明けにいったん調整の売りが出る可能性はあるが、売られても一時的だろう」と述べた。

  27日の米国市場では、12月の消費者信頼感指数や10月のS&P・コアロジック/ケース・シラー米住宅価格指数などが発表される予定。ブルームバーグ予測調査によると、消費者信頼感指数は108.5へ改善が見込まれている。11月は107.1だった。

  米消費者信頼感数などのデータについて、ソシエテ・ジェネラルの鈴木氏は、「ネガティブな結果にはならないとみられ、ドル・円は117円61銭に上昇した一目均衡表の転換線の回復を意識した展開になる」と予想。「ドル・円の上値の重さから、市場はやや調整による下落リスクを意識し始めている。今まで、そういうムードの中で踏み上げられて高値を更新してきた。海外市場の状況次第では年内にも15日高値の118円66銭の更新もあり得るだろう」と語った。

  ユーロ・ドルは同時刻現在、0.1%安の1ユーロ=1.0444ドル。朝方に付けた1.0458ドルから一時は1.0433ドルまでユーロ安・ドル高に振れる場面があった。

  イタリアの銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナは発表資料で、欧州中央銀行(ECB)が2016年ストレステスト結果を基に算定したところ、88億ユーロの資本が必要と発表した。

  ECB政策委メンバーのクノット氏は、NRCのインタビューで、「テーパリング(量的緩和の縮小)局面を長く先送りすることはできない」と発言。「資産購入プログラムは一気に停止することはできない」との見方も示した。

  あおぞら銀の諸我氏は、ユーロ・ドルについて、「モンテ・パスキの話でもリスクオフにはならなかった。これまでドル買いでユーロは売られたが、いったん買い戻される可能性が高い」と指摘。もっとも、「米景気やトランプ新政権への期待感があるので、ユーロの大きなトレンドは下向きだと思う」とも述べた。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE