26日の東京株式相場は3日続落。新規失業保険申請件数の予想以上の悪化で米国の雇用に対する不透明感が広がり、中国の成長鈍化も懸念された。自動車など輸出株、鉄鋼など素材株のほか、鉱業や商社株といった景気敏感セクターが安い。米金利上昇の一服傾向を背景に、銀行株も下げた。

  TOPIXの終値は前営業日比5.68ポイント(0.4%)安の1538.14、日経平均株価は31円3銭(0.2%)安の1万9396円64銭。

  アセットマネジメントOneの武内邦信シニアフェローは、「トランプ次期大統領を評価して上がってきた相場は期待を織り込んだ。東証1部の騰落レシオの歴史的な高さなど、ここから買いを入れるのはテクニカル的に難しい」と指摘。足元の米経済はまだら模様だが、市場関係者の目線は先行きに移っており、「あとは現実がどうなるか。来年1月の新大統領の就任演説まで様子見となりそう」と言う。

東証内
東証内
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米労働省が22日に発表した17日終了週の新規失業保険申請件数は、前週比2万1000件増の27万5000件だった。エコノミスト予想の25万7000件を上回り、6カ月ぶりの高水準。変動の少ない4週移動平均は26万3750件と前週の25万7750件から増えた。

  また、中国の習近平国家主席は、経済成長率が政府目標の6.5%を下回ることを容認する構え。事情に詳しい関係者によると、債務増大、ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利で世界の状況に関する懸念が強まったためという。

  23日の米10年債利回りは、前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.54%。きょうのドル・円相場はおおむね1ドル=117円10ー20銭台と、22日の日本株終値時点117円39銭に対しややドル安・円高水準で推移した。東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「株式市場は米大統領選後の景気状況が月間ベースで初めてフルに表れる12月の重要経済指標を確認したいと考えている。それが最も早く出るのが来月発表の雇用統計」と指摘。新規失業保険申請件数は、「雇用統計に対する不安を若干与えた」とみる。

  3連休明けの日本株は安く始まり、日経平均は午後に一時プラス圏に浮上する場面もあったが、総じて軟調な動きとなった。代表的なテクニカル指標である東証1部の騰落レシオは138%と過熱水準で高止まりしていることも上値を抑えた要因の1つ。一方、米国では雇用関連指標が軟調だったが、第3四半期の実質国内総生産(GDP)確定値は前期比年率3.5%増と改定値の3.2%増から上方修正され、11月の米耐久財受注も航空機を除くコア資本財の受注が予想を上回っており、今後の強弱を見極めたいとの姿勢も投資家の間で強かった。

  東証1部の売買高は14億4186万株、売買代金は1兆6303億円。代金は22日に比べ2割以上減り、10月24日以来の低水準。11月のトランプラリー以降では最低だった。日経平均の高安値幅も46.5円にとどまり、2014年9月1日(37.7円)以来の小ささ。上昇銘柄数は848、下落1040。

  東証1部33業種は輸送用機器や石油・石炭製品、鉱業、鉄鋼、ガラス・土石製品、銀行、非鉄金属など24業種が下落。その他製品や精密機器、医薬品、食料品など8業種は上昇。化学は変わらず。売買代金上位では、株価モメンタム改善にはUQモバイルの増収寄与を確認する必要がある、と野村証券が指摘したKDDIが安い。半面、スマートフォン向けゲームアプリを年3本以上配信すると産経新聞で報じられた任天堂は高い。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE