イタリア政府は個人の債券保有者を保護するとして、銀行救済計画を打ち出した。だが、保護されるのは多くの一般大衆ではないようだ。

  ブルームバーグがイタリア銀行(中央銀行)のデータを分析したところによると、イタリアの世帯で銀行債を保有しているのはわずか5.4%。しかも保有しているのは全国平均の2倍以上に裕福な世帯だった。

  同国銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの増資計画失敗を受け、政府は23日、最大200億ユーロ(約2兆4500億円)を国内銀行業界に注入することで合意した。政府は年金生活者や一般の家族を守るため行動が必要だと主張しているが、ブルームバーグの試算はこの論拠に疑問を投げ掛けるものだ。欧州連合(EU)は銀行が「特殊な状況下で」公的支援を受ける前提として、劣後債保有者が損失を負担しなければならないと定めている。

  ブリュッセルを拠点とするシンクタンク、ブリューゲル・リサーチ・グループのニコラス・ベロン上級研究員は 「イタリアでは実際保護する必要のない人々を守るため、年金生活者や未亡人、孤児らを持ち出して感情的な議論に訴える傾向がある」と指摘。「欧州委員会の競争政策担当者はこれをよく承知している。だがイタリアでは、本質的にタブーとされている」と語った。

原題:Bank Bondholders Italy Aims to Protect Are Not All That Poor(抜粋)

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