-米銀JPモルガン・チェースはデトロイトに5年間で1億ドル(約120億円)投資するという公約を果たした。このようなイニシアチブがデトロイトだけでなくJPモルガンにとっても有益だと考える理由は何か。

  道徳的な理由だけでもやっただろう。だが、実際よいビジネスだ。JPモルガンはデトロイト最大の銀行だ。消費者や中小企業向けで最大手、主要行政機関や病院、主要企業、州政府のすべてと取引があり、JPモルガンにとって重要な都市だ。デトロイトはまた、1980年代、90年代、2000年代を通じ、恐らく復興を経験しなかった全米でも数少ない都市の1つだろう。

JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEO
JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEO
Photographer: Wayne Lawrence

  -デトロイトでJPモルガンがしたことは他都市でも可能か。米国が二極化した状況を考えると、幅広い規模で結束することはできるだろうか。

  私は世界有数の大銀行を率いており、労組と良い関係を築いている。誰とでも良好な関係を持とうとしているし、それを確実にすることが自分の仕事でもある。自分は少しばかり永遠の楽観主義者だ。極めて単純化して言えば、インフラについて民主党は「金を使え。それだけでいい」という主張で、確かに多数やってきたが、多くの人は単に支出されるのみでその金がどこに行ったか分からないと感じている。従って、共和党が金の使われ方を問いただしているのは正しい。

  -財務長官としてダイモン氏自身が新政権入りするという観測もあったが。

  自分が財務長官に合っているとは思わない。私は自分の仕事が好きだ。何か別のことをする用意はない。個人的には今の自分の仕事を通じて米国に多くの価値を加えることができていると思う。

  -ウォール街の人間が新政権入りするのは難しいだろうと言っていたが、トランプ氏はすでにウォール街から数人の起用を決めた。こういった人材が違いをもたらすと思うか。

  もちろん、私は完全に思い違いをしていた。大統領になるなら、最も優秀な人材を集めるべきだと思う。いまや企業の扱われ方をリセットするべき時期だと思う。米国の就労者数は1億4500万人で、そのうち民間企業で1億2500万人、2000万人が公務員だ。この1億2500万人がいなければ、2000万人の給料は出ない。企業は社会にとって極めてポジティブな要素だ。だが長年にわたり、とんでもない人々であるかのように虐げられてきた。だから、良いリセットになると思う。

  -米国の経済不安、反移民感情はどうなっていくと思うか。

  正確には反移民ではない。不満と怒りの中核的な部分は2つ、中流階級の所得が過去15年にわたって全く伸びていないこと、熟練労働者と非熟練労働者の格差が時間とともに拡大し続けたことだ。解決策はある。スキルのトレーニングだ。また私なら、給付金付き勤労所得税控除を大幅に拡大する。企業に対する税制と移民、貿易政策の修正を全て適切に行えば、米国には速やかな成果が現れると思う。

原題:Jamie Dimon on Trump, Taxes, and a U.S. Renaissance(抜粋)

https://soundcloud.com/bloomberg-business/debrief-jamie-dimon-on-trump-taxes-and-a-us-renaissance
 

 

 

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