アジア新興市場の債券や通貨、株式のうち、外需依存度が比較的小さいインドやインドネシアが2017年の投資対象として投資家やストラテジストに最も人気だ。一方、来年1月に就任するトランプ次期米大統領が世界貿易を損なうような行動を取るとの懸念を背景に、韓国市場は回避すべきだと受け止められている。

通貨

  みずほ銀行の新興市場の調査役、深谷公勝氏はインド・ルピーとインドネシア・ルピアを選好する。深谷氏は最善の選択はインドだと指摘。その理由として、良好なファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)や高めの利回りなどを挙げ、これら全てが資金流入を引き付ける好条件となるとの見方を示した。これに対し同氏が最も弱気なのは中国人民元と韓国ウォンだという。

  BNPパリバのアジア太平洋担当外為・金利戦略責任者ミルザ・バイグ氏は今月、シンガポールでの説明会で、BNPとしてインドネシア・ルピア買いを推奨すると発言。同国の高めの利回りや商品生産国としての経済への追い風を指摘した。

インドネシアのルピア紙幣
インドネシアのルピア紙幣
Photographer: Brent Lewin/Bloomberg

  モルガン・スタンレーとソシエテ・ジェネラルは、17年にかけて韓国ウォンに弱気だとする。ソシエテ・ジェネラルは今月示した17年の新興市場の展望で、リスクセンチメントが後退する中でトランプ次期政権の政策に敏感な通貨はアンダーパフォームする見通しだとコメントした。

  クレディ・アグリコルCIBは12月14日付のリポートで、中国の「多額」の国際収支の赤字を踏まえると、人民元のさらなる下落が見込まれるとし、人民元は17年末時点に対ドルで1ドル=7.25元と、今月21日の水準を約4%下回るとの予想を示した。

債券

  HSBCグローバル・アセット・マネジメントのマネーマネジャー、ビンチー・リュウ氏(ロンドン在勤)は電子メールで、最近売りを浴びたインドネシア・ルピア建てのソブリン債に値頃感があると説明。「世界的な需要不足や国際貿易をめぐる強い不透明感、中国の景気減速リスクがある環境では、インドネシアは他のアジア新興市場よりも有利な立場にある」との分析を明らかにした。

株式

  IGアジアの市場ストラテジスト、ジンイ・パン氏(シンガポール在勤)は、インドネシアとインド、フィリピンの株式を選好すると語る。17年にかけて低成長と不透明な通商情勢が予想される中で、国内のファンダメンタルズが強固な国々が「最も有望」と見受けられると話した。同氏はジャカルタ総合指数が「下落して5000水準に近づけば買い出動の好機だ」と述べた。CLSAとBNPパリバはインド株も17年に好ましい投資対象としている。

原題:Top Picks for 2017 in EM Asia Are India, Indonesia; Avoid Korea(抜粋)

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