イタリアの銀行がバランスシートの不良資産処理を終えるには、19日に政府が提示した救済パッケージの規模をはるかに上回る520億ユーロ(約6兆3600億円)が少なくとも必要になりそうだ。

  ブルームバーグが集計したデータによれば、不良債権の売却に必要と見積もられる貸倒引当金の積み増し分が不足額に相当する。モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの増資計画で年内の調達が難航している50億ユーロのほか、ウニクレディトが180億ユーロ相当の不良債権売却に先立って上積みを発表した80億ユーロの引当金もその中に含まれる。他の金融機関の不足額については、ウニクレディトの不良債権売却額に対する引当金積み増し額の比率を用いて推定した。

モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ
モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ
Photographer: Alessia Pierdomenico/Bloomberg

  イタリア政府はモンテ・パスキや他の銀行に安全網を提供する備えとして、公的借り入れ上限の最大200億ユーロ拡大について議会の承認を今週求めた。ドイツ銀行のアナリスト、パオラ・サビオーネ氏(ミラノ在勤)は、ウニクレディトや他の金融機関が資本市場からの調達や資産売却、内部留保の活用を通じて約200億ユーロを調達可能だと想定した場合、イタリアの不良債権危機を解決するには、公的救済パッケージは300億ユーロ(約3兆6700億円)近い規模が必要だと分析する。

  サビオーネ氏は「モンテ・パスキを含む一部の上場銀行は、不良債権処理に必要な資金の部分的調達が恐らく可能だ。政府は残りの分の穴埋めが求められるだろう」と指摘した。

原題:Italy Bank Rescue Won’t Fill $54 Billion Hole on Balance Sheets(抜粋)

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