イタリアの銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナは、資産運用会社や個人投資家から資本を調達し、50億ユーロ(約6130億円)相当の増資を年内に完了することを目指しているが、失敗に終わる可能性が高まっている。事情に詳しい複数の関係者によれば、期待されるアンカー投資家が二の足を踏んでいるほか、これまでに株式への転換に応じた債券保有者もごくわずかだ。

  非公開情報であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、カタールの政府系ファンドも投資を検討していたが、増資引き受けの確約には至っておらず、21日が期限となる劣後債の株式転換も20日時点で約5億ユーロにとどまっている。関係者の1人によれば、増資に応じることを検討している他の機関投資家は、劣後債の株式転換が20億ユーロに達し、アンカー投資家から10億ユーロを調達できることが資金を投じる前提になるとの意向を示している。

  この関係者によると、増資に応じる機関投資家からの申し込み受け付けが22日に終了した段階で、モンテ・パスキは増資について最終判断を行う可能性が高い。同行の広報担当者は、コメントを控えている。20日のミラノ株式市場の取引で同行の株価は0.4%安の18.54ユーロで終了。年初来では約84 %下げている。

  イタリア政府は公的債務を最大200億ユーロ増やすことへの議会承認を求めることで、モンテ・パスキを含む金融機関の救済可能性への備えを19日の段階で前進させた。パドアン経済財務相は同日の閣議終了後に「銀行の短期・中期的な貸し出し能力回復を目的とする公的保証」によって銀行システムに安全網を提供する狙いがあると説明した。

原題:Paschi Said Failing to Lure Investors as State Readies Aid (2)(抜粋)

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