今年はヘッジファンドにとって冷笑の的となる1年だった。年金基金や政治家、ウォーレン・バフェット氏、ヘッジファンドの運用担当者自身まで、残念なパフォーマンスと高い手数料、市場の飽和に誰もが言いたいことがあった。

  レイ・ダリオ氏やジョン・ポールソン氏ら著名マネジャーが運用する主力ファンドが横ばいから2桁マイナスのパフォーマンスに沈む一方、ジェイソン・マドリック氏らディストレスト債投資家の一部は商品価格の上昇から恩恵を受けた。リターンが最悪だったのはマクロトレンドと株式ヘッジに注力する戦略。膨張する株式市場のバリュエーションと超低金利で、この戦略はこれまでもリターンが圧迫されていた。

ジェイソン・マドリック氏
ジェイソン・マドリック氏
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg *** Local Caption *** Jason Mudrick

  だが年の暮れが近づき、ヘッジファンドは予想外に持ち直した。下馬評を覆したドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利の余波で、一部のファンドはリターン改善に成功しており、先行きの明るさを示している可能性もある。

  ブレバン・ハワード・アセット・マネジメントのマスター・ファンド、ルビコン・ファンド・マネジメントのグローバル・ファンドはいずれも11月に好成績を挙げ、年初来のパフォーマンスをプラスに転じさせた。株式ロングショート戦略を採るプロキシマ・キャピタル・マネジメントのファンドは11月だけでプラス14%のリターンを上げ、年初来のパフォーマンスをプラス44%に伸ばした。

  トランプ氏の政策は金利上昇、企業間の利益格差拡大、さらなる企業の合併・買収(M&A)活動を促すとみられ、ヘッジファンドが再び機能するようになるかもしれない。

  今年のヘッジファンドの勝ち組と負け組は以下の通り。同様の戦略をとるファンドですらリターンには幅広い相違が見られる。

 Fund Name

Firm AUM
(billions)  

YTD
Return (%)

Strategy

Renaissance Institutional Equities Fund*$32 19.3Quantitative
Two Sigma Compass Cayman Fund$3810.4Quantitative
Owl Creek Overseas Fund*$2.414.5Event-driven
Pershing Square Holdings$11.6-13.5Event-driven
Paulson Advantage$12-16Event-driven
Element Capital Management$915Macro
Dymon Asia Macro Fund (Singapore)$5.212Macro
Mudrick Distressed Opportunity Fund$1.535.5Distressed
Marathon Special Opportunity Fund$1318.5Distressed
CQS Directional Opportunities$1230Multi-strategy
BFAM Asian Opportunities Master Fund$216Multi-strategy
Pine River Liquid Rates Fund*$10.716Relative Value
Proxima Capital LP$0.200 44.2Long/Short Equity
Passport Global Strategy$3.1-15.2Long/Short Equity
Horseman Global Fund$2-17.6Long/Short Equity
Odey European$8-48Long/Short Equity
OCP Asia’s Orchard Landmark Fund$1.213Credit
Paulson Credit Opportunities$1211Credit

Note: YTD returns as of Nov. 30. *Indicates through Dec. 9.

原題:Hedge Fund Winners, Losers Emerge as Trump Revival Beckons (1)(抜粋)

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