欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル指数が小幅高、国債利回り上昇で-円は一時116円台

  19日のニューヨーク外国為替市場ではドル指数が小幅高に転じる展開。10年債利回りがこの日の最低水準から上昇するにつれ、ドル買いが入った。日本銀行の20日の金融政策決定会合を控えて、円は上昇の勢いが弱まった。

  クリスマス休暇と年末年始を前に取引が細り、ポジション調整やヘッジ取引が中心。流動性は平均を下回り、相場はもみ合いに終始し、方向感は定まらなかった。

  10年債利回りの上昇はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が影響したとみられている。議長は経済成長がようやく大半の米国民の生活水準を押し上げつつあると指摘。「労働市場はここ10年近くで最も力強い状況になりつつある」と発言した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比0.1%上げて1270.08。ドルは対円で0.7%安の1ドル=117円09銭。円が主要10通貨全てに対して上昇し、ドルは116円55銭まで下げる場面もあった。対ユーロでのドルは0.5%上昇の1ユーロ=1.0402ドル。

  ロンドンとトロントのトレーダーによると、新規ポジションを取るというよりもリスク回避が主になっている。ロンドンのあるトレーダーによれば、銀行株取引のトレーダーはリスクを抑制する傾向にあり、マクロ系ヘッジファンドなど長期的な視点の投資家は引き続きドルを小幅の買い持ちにしている。

  ドルはトルコ・リラに対し、一時1%上昇した。アンカラではロシア大使が撃たれて死亡した。
原題:Dollar Rebounds to Small Gain in Thin, Choppy Session(抜粋)

◎米国株:小幅高、トルコやドイツの事件で伸び悩む

  19日の米国株式市場で主要株価指数は小幅上昇。記録的水準に上昇したこの1カ月間の動きを見直す展開となった。トルコでロシア大使が暗殺され、ドイツではトラックがクリスマスマーケットに突っ込む事件が発生し、地政学リスクから相場はこの日2度にわたって上げを削った。

  S&P500種株価指数は4.46ポイント(0.20%)上昇の2262.53で終了。ダウ工業株30種平均株価は39.65ドル(0.20%)高い19883.06ドル。小型株で構成するラッセル2000指数は0.53%上昇した。

  フェデレーテッド・インベスターズのチーフ株式ストラテジスト、 フィリップ・オーランド氏(ニューヨーク在勤)は、「年末まで後わずかとなり、トルコでの暗殺やベルリンでのテロの可能性を利益確定の機会ととらえる投資家もいるかもしれない」と述べた。

  通信サービス株と不動産株が上昇した一方、エネルギーとヘルスケアが下落した。

  ブルームバーグがまとめたストラテジスト15人の予想中央値では、S&P500種は2017年を2356で終える見通し。16日終値から4.3%の上昇に相当する。このままいけば今年は年初来10%を超える値上がりとなる。

  大統領選挙以降、主要株価4指数はいずれも過去最高値を記録。中でも金融株は特に上昇し、借り入れコストの上昇が収益性を高めるとの期待を反映した。S&P500種の銀行指数は10月以降の上昇率が30%に達し、業種別24指数のうち値上がりトップ。 
原題:U.S. Stocks Climb With Small Caps After Europe Shares End Flat(抜粋)
Treasuries Rise With Gold, Dollar as U.S. Stocks Edge Higher

◎米国債:上昇、トルコやドイツでの事件受け地政学的な懸念高まる

  19日の米国債相場は全ての年限で上昇。ロシアの駐トルコ大使が銃撃され死亡したことや、ドイツの首都ベルリンでクリスマスマーケットにトラックが突っ込んだ事件に反応した。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.54%。

  米国債相場は、ロシアの駐トルコ大使がトルコの首都アンカラで銃撃され死亡した事件に反応して急伸。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が講演で、「労働市場はここ10年近くで最も力強い状況になりつつある」と発言したことに反応して一時上げを縮めた。ただその後、ベルリンでクリスマスマーケットにトラックが突っ込み9人が死亡、多数が負傷したとの報道を受けて再び上げを拡大した。

  ロシア外務省によれば、駐トルコ大使を銃撃した男は「アレッポを忘れるな」と叫んだという。

  またドイツの事件に関しては、ベルリン警察のポークスマンは記者団に対し、容疑者を逮捕し、事件の動機を捜査中だと述べた。

  イエレン議長はこの日、ボルティモア大学を卒業する学生に向けてスピーチ。事前に配布された原稿によると、「何年にもわたる緩慢な景気回復の後、労働市場はここ10年近くで最も力強い状況になりつつある」と発言。「賃金上昇の加速を示す兆候も見られる」と続けた。

  マークイット・エコノミクスがこの日発表した12月の米サービス業購買担当者指数(PMI)速報値は53.4と、市場予想(55.2)を下回った。同指数は50を上回ると活動の拡大を示す。

  米国では今週、中古住宅販売や国内総生産(GDP)、個人所得・支出、耐久財受注、新築住宅販売、ミシガン大学消費者信頼感指数といった経済指標が発表される。
原題:Treasuries Rally as Geopolitical Events Create Demand for Haven(抜粋)

◎NY金:続伸、売られ過ぎとの見方-米中の緊張で逃避需要高まる

  19日のニューヨーク金相場は続伸。最近の売りは行き過ぎであるとテクニカル指標で示唆されたほか、無人潜水機をめぐる米中のつばぜり合いも逃避需要を再び喚起した。
  金スポット相場はニューヨーク時間午後1時54分現在、前週末比0.4%高の1オンス=1138.94ドル-ブルームバーグデータ。金の相対力指数(RSI、14日ベース)は16日時点で7日連続で30を下回り、上昇する可能性を示唆。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)金先物2月限は0.5%高の1オンス=1142.70ドルで終了。「金の売り浴びせは限度に達した。ショートカバーの動きが出ている」- RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジスト、フィル・ストライブル氏。「中国との緊張が高まり始めている」。

  銀スポットは0.6%安の15.9968ドル。プラチナスポットは1.1%安の917.45ドル。パラジウムスポットは2.5%安の679.65ドル。

原題:Gold Rises on Bets Metal Is Oversold as Haven Demand Resurfaces(抜粋)

◎NY原油:小幅続伸、52ドル台-リビアの供給再開を警戒

  19日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小幅続伸。52ドル台で引けた。市場はリビアの供給再開を警戒しつつ、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国が合意した減産が来年1月に実行に移される兆候を待っている。

  RBCキャピタル・マーケッツの商品ストラテジスト、マイケル・トラン氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し、「OPEC合意についてはこれまで常に、サウジとOPECが約束を守り、合意を成功させるだろうと期待されてきた。合意順守の姿勢は非常にしっかりしている」と指摘。「これが相場の下値を支えている。すでに大量のショートが振るい落とされた」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前営業日比22セント(0.42%)高い1バレル=52.12ドルで終了。中心限月となった2月限度は11セント上げて53.06ドル。ロンドンICEの北海ブレント2月限は29セント(0.5%)高の54.92ドルで引けた。
原題:Oil Settles Near $52 as Investors Eye Libyan Crude Output Return(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、ほぼ変わらず-銀行株安い、年末控え薄商い

  指標のストックス欧州600指数は前週末比0.1%安の359.59で終了。景気敏感株を物色する動きが反転し鉱業株や銀行株が下げ、公益事業株や不動産株、テクロノジー銘柄などのディフェンシブ銘柄が買われた。

  ブルームバーグがまとめたデータによれば、この日の出来高は30日平均を約3分の1下回る水準。ユーロ圏の株価下落に備えたオプション費用に連動するVストックス指数もほぼ変わらずで、約2年ぶり低水準にとどまった。

  銀行株指数は続落。イタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナは11%値下がり。ドイツ銀行は4.5%安、英バークレイズは3%近く下げた。

  CMCマーケッツのアナリスト、マイケル・ヒューソン氏(ロンドン在勤)は「12月は数々の重大な出来事があったが、欧州株はこれまでそこそこだった。年末に向かう中で、過去2週間の上昇を維持できそうかどうかが重要な問題だ」と語った。
原題:European Stocks Little Changed in Thin Trading as Banks Decline(抜粋)

◎欧州債:ユーロ参加国の国債、総じて高い-年末控え薄商い

  19日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇した。年末を控え薄商いとなっている。

  バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のチーフ為替ストラテジスト、サイモン・デリック氏(ロンドン在勤)は、「年末に向けてやや投資が減っており、休み明けについて再考する準備を進めている」とし、「1月には幾つかの大きなイベントが控えており、どのような状況になるか見直す必要がある」と語った。

  ドイツ10年債利回りは前週末比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.29%。同年限のスペイン国債利回りは4bp下げ1.37%となった。
原題:U.S. Stocks Pare Gains as Yen, Treasuries Strengthen With Gold(抜粋)

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