人民元相場が一段と下落する前に外貨に替えたいと思っている中国の貯蓄家らは、海外に送金しなくても国内で保持可能な米ドル建て投資商品に飛び付いている。

  招商銀行が先週売り出した米ドル建て年利2.37%の「理財商品」は60秒ほどで売り切れたという。

  同行支店長の1人は「1分もたたずに売り切れたことから、ネット経由では購入できないだろう」と述べ、次回は販売前日に予約することを勧めた。スーという姓以外明かさないという条件で語った。

上海の店先で数えられる人民元紙幣
上海の店先で数えられる人民元紙幣
Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  このように米ドル建て商品の提供が増え、あっという間に売り切れる現状は、外貨需要の急拡大を如実に示している。昨年初め以来、中国からの資金流出総額は1兆5000億ドル(約177兆円)を超えている。外貨の中でも特に人気なのは米ドル、豪ドル、香港ドルだ。

  ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ傘下ナットウエスト・マーケッツの大中華圏担当チーフエコノミスト、胡志鵬氏(シンガポール在勤)はリポートで、「人民元をすぐにでもドルに替えるのは魅力的な選択のようだ」と指摘。新たな規制導入がなければ、来年1-3月(第1四半期)の家計の外貨購入額は月当たり150億ドルに倍増し得るとの見通しを示した。

原題:Gone in 60 Seconds: Chinese Snap Up Dollar Funds (Correct)(抜粋)

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