石油輸出国機構(OPEC)による世界の原油供給過剰の解消に向けた取り組みをきっかけに、2年間にわたって下落していた原油価格は既に上昇に転じた。現在では、OPECによる予想外の減産決定が世界で最も重要なコモディティである原油の国際貿易の流れをどう変化させるかに注目が移っている。

  初期の兆候は、中東の産油国がアジアを優先する一方、アフリカと米州の生産者が引き続き大西洋地域に原油を供給するよう促すというものだ。サウジアラビアは当初から、急速に成長するアジアに引き続き最も多くの原油を供給する一方、かなりの供給過剰となっている欧米地域への供給は減らすことを示唆している。クウェートもほぼ同様の動きを見せている。

  スイスのコンサルティング会社ペトロマトリックスのマネジングディレクター、オリビエ・ジャコブ氏は中東の産油国について、「アジア向けの市場シェアを維持することを望んでいる」と指摘。「彼らが原油の流れを最も制限すると予想されるルートは米国と欧州向けだろう」と述べた。

  原油貿易の流れと場所を理解することは、サプライチェーンのほぼ全てにとって重要となる。原油トレーダーらは地域間の価格差を利用する必要があるほか、タンカー保有企業にとって原油の長距離輸送は収益源であり、多くの石油精製会社は特定の油種を利用して最も効率的に操業する必要がある。

原題:How Global Oil Flows Might Look After OPEC’s Supply Shock (1)(抜粋)

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