英公益企業セントリカは年金積み立て不足が12億ポンド(約1760億円)に上る。この穴を埋めるために同社は不動産資産などを拡大する。ヘッジファンドに頼る考えはない。

  73億ポンドの退職金基金を同社で運営するチェタン・ゴーシュ最高投資責任者(CIO)は、「私が定義するヘッジファンドは、何もないところから魔法のようにリターンを生み出そうとする人々の集まりだ」とし、「われわれはそのようなものにまったく頼らない」と言明。この方針を変える予定もないとした。

  ヘッジファンド業界は低調なリターンと高い手数料が嫌気され、今年に入り苦戦が続く。データ会社イーベストメントによると、今年1-10月に同業界からの引き揚げ額は約770億ドルに達した。欧州連合(EU)離脱を決定付けた英国民投票の後、年金積み立て不足が約10億ポンド拡大したセントリカだが、利回りの低い債券を避けて向かうのはヘッジファンドではなく、風力発電や公営住宅、商業用不動産などだ。

  ゴーシュCIOによると、こうした資産のポートフォリオ全体に占める比率は2012年のゼロから10%に上昇。一方で、投資適格級の社債は数年前の30%から10%に低下した。

  ロンドンを拠点とするラッセル・インベストメンツで顧客戦略・調査責任者を務めるデービッド・レイ氏は、年金基金は「不透明で高コストの」ヘッジファンドを離れ、同様の性格を持つが透明性が高く手数料の安い別の選択肢に向かっていると指摘。その中にはマルチアセットファンドも含まれると語った。

原題:Hedge Funds’ Returns Don’t Impress Centrica Pension Fund (1)(抜粋)

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