欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル小幅安、利益確定-中国が米無人機を接収

  16日のニューヨーク外国為替市場ではドルが小幅に下落。週間ベースでの上げ幅を縮小した。米国と中国の間に新たな緊張の兆しが出てきたことや、週末の利益確定の動きでドル上昇の勢いが失速した。トレーダーらによれば、この日はリスク回避の動きが優勢で、年末を控えて薄商いになる中、こうした動きは来週も続く可能性が高い。

  米10年債利回りが日中の高水準から下げる中、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は低下。トレーダーらは中国が南シナ海で米潜水無人機(ドローン)を接収したとのニュースに反応した。このニュースを受けてオフショア人民元は最安値を更新したが、トレーダーらは流動性の低下を指摘した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%未満下げて1268.87。ドルは対円で0.2%安の1ドル=117円93銭。対ユーロでは0.4%下落の1ユーロ=1.0451ドル。

  ユーロは対ドルで4日ぶりの上昇。中国のニュースに反応し、一時は1.0474ドルをつける場面もあった。ドル・円は118円45銭より上に設定された売り注文で上値が抑えられたと、トレーダーらは話した。

  米商務省が発表した11月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算、以下同じ)は前月比18.7%減の109万戸。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は123万戸だった。前月は134万戸(速報値132万戸)に上方修正され、伸び率は1982年7月以来で最大の27.4%となった。 
原題:Dollar Slips on Profit-Taking, China Seizure of U.S. Submersible(抜粋)

◎米国株:主要指数が下落-中国による米潜水ドローン接収で

  16日の米株式相場は下落。午前中は上昇していたが、午後に入り下げに転じた。中国海軍が南シナ海の国際水域で米海軍の潜水無人機(ドローン)を接収したとの報道を受け、地政学的な懸念が高まった。金融株は今週3日目の下げとなった。

  米国防総省は中国に対し潜水ドローンの返還を要求。中国は南シナ海の領有権をめぐって主張を強めており、対立により緊張状態が悪化するのは必至だ。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2258.07。一時0.2%高となる場面もあった。ダウ工業株30種平均は0.1%未満下げて19843.41ドル。ダウ平均は、米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利して以降の5週間で8.2%上昇した。

  16日は業種別では不動産や公益の指数が1.2%上昇。通信株は0.6%上げた。

  一方で金融や情報技術株は下げた。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのストラテジストは投資家向けリポートで、14日までの1週間に世界の株式ファンドに210億ドルの資金が流入し、流入額は記録上9番目の大きさに上ったと、EPFRグローバルのデータを引用して指摘。債券から株式への「グレートローテーション」が加速したとしている。米大統領選以降の株式への流入額は630億ドル、1-10月では1510億ドルの流出だったという。
原題:S&P 500 Slips on China Tension as Financial Rally Takes Pause(抜粋)
原題:Treasuries Rise With Gold, Stocks Fall on Geopolitical Tension(抜粋)


◎米国債:小反発、地政学リスク-金融当局者発言で伸び悩む

  16日の米国債相場は小反発。中国海軍が米海軍調査船の潜水無人機(ドローン)を南シナ海で接収したとの報道を受けて上昇したが、利上げ見通しを上方修正する内容の米金融当局者の発言を受けて伸び悩んだ。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在の10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.59%。週間では上昇しており、2013年12月以降で最長の6週連続で上げている。

  シーポート・グローバル・ホールディングスで政府債トレーディング戦略を担当するマネジングディレクター、トム・ディガロマ氏は「トランプ氏が大統領に選ばれて以降、中国と米国の間で不和が生じ、状況はかなり深刻に悪化している」と指摘。「過去20年、中国が米国債の主要な買い手になっている」ことを考えると、これは問題だと述べた。

  米国防総省は中国に対し、フィリピンのスービック湾北西で接収したドローンの即時返還を要求している。

  リッチモンド連銀のラッカー総裁は2017年の利上げが3回よりも多くなる可能性があると警告した。

  セントルイス連銀のブラード総裁は米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、17年に利上げが必要になるとの認識に変わったことを明らかにした。
原題:Treasuries Whipsaw on Geopolitical Risks, Hawkish Fed Officials(抜粋)

◎NY金:反発、米中の緊張で逃避需要-週間では6週連続安

  16日のニューヨーク金先物相場は反発。地政学的な緊張に再び注目が集まったことから、逃避資産としての金に買いが入った。中国が南シナ海で米潜水無人機(ドローン)を接収したことを受け、米国防総省は速やかな返還を要求した。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)金先物2月限は1オンス=1137.40ドルで終了。一時は前日比1.2%高の1143.20ドルをつけた。週間ベースでは2.1%下げて、過去約1年で最長の6週連続下落。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア・マーケット・ストラテジスト、ボブ・ヘイバーコーン氏は電話インタビューで、「トレーダーらは常に地政学的な出来事に留意している」と指摘。「地政学的なリスクが金を復活させている」と述べた。

  銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは4.5%高と、中心限月としては3月以来の大幅上昇。パラジウムは下落した。
原題:Tension Between U.S., China Breathes New Life Into Gold Market(抜粋)

◎NY原油:反発、ドル上昇一服で減産実施に焦点シフト

  16日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が3日ぶりに上昇。ドル高が失速し、市場の関心は産油国の減産実施に戻った。ゴールドマン・サックス・グループは2017年4-6月(第2四半期)の原油価格予想を引き上げた。

  コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「きょう上昇した最大の理由は、ドルが総じて横ばいだということだ」と指摘。「石油輸出国機構(OPEC)に対して市場は疑いながらも好意的だ。来年には経済が強く成長するとの期待もあり、需要には好ましい状況になりそうだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比1.00ドル(1.96%)高い1バレル=51.90ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は1.19ドル(2.2%)上げて55.21ドル。
原題:Oil Heads for Weekly Loss as Libya, Dollar Weigh Against Cuts(抜粋)

◎欧州株:1年ぶり高値、石油株高い-週間では2週続伸

  16日の欧州株式相場は続伸し、約1年ぶり高値で引けた。米金融当局の利上げを受け、債券から株式を選好する取引が優勢となった。指標のストックス欧州600指数は週間ベースでは2週続伸となった。

  ストックス600指数は前日比0.3%高の360.02で終了。原油高を手掛かりに石油株が買われた。一方、銀行株とメディア株の下げが目立った。週間ベースでは1.3%高と、2週連続の値上がりとなった。

  スイスの製薬会社アクテリオンは構成銘柄の中で上昇率首位。10%上げて上場来最高値を記録した。事情に詳しい関係者によれば、仏製薬会社サノフィとの身売り交渉が進展している。合意は来週にも発表される可能性があるという。

  ユーロ・ストックス50指数は0.3%高で引けた。一時は0.8%上昇し、年初来の下げを解消した。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのストラテジストが投資家向けリポートでEPFRグローバルのデータを引用して指摘したところによれば、14日までの1週間で全世界の株式ファンドには210億ドルの資金が流入し、流入額は記録上9番目の大きさに上った。債券から株式への「グレートローテーション」が加速したという。
原題:European Stocks Rise With Energy Firms in Second Weekly Advance(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債が上昇-イタリア、ポルトガル債は下げる

  16日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇。米金融当局が来年の金融引き締めを示したことを手掛かりに前日は金融市場が急変動したが、この日は落ち着きを取り戻す動きとなった。

  ドルは対ユーロで反落。前日は2003年以来の高値まで上げていた。米国債利回りは7営業日ぶりに低下した。

  コメルツ銀行のシニア通貨ストラテジスト、ルッツ・カーポウィッツ氏は、この日のドル相場動向について「小さな調整だ」と語った。

  ドイツ10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.31%。一方、同年限のポルトガル国債利回りは3bp上昇の3.8%、イタリア国債利回りは5bp上げて1.87%となった。
原題:EUROPEAN WRAP-Stoxx 600 Rises With Oil Firms in 2nd Weekly Gain(抜粋)
Dollar Hits Speed Bump in Fed-Driven Rally as StocksFluctuate(抜粋)

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