ベテランアナリストのジーン・マンスター氏は今月、21年勤めた米投資銀行パイパー・ジャフレーを辞めると明らかにした。米アップル株について10年以上も強気姿勢を続けた同氏だが、顧客に向けた最後のリポートでは、若干弱気な見方を示した。

  マンスター氏は、仮想現実や拡張現実、人工知能、ロボットの新興企業に投資するベンチャーキャピタルファンドを始めるため退社する。アップルを長年カバーしてきた同氏は、同社に強気な姿勢を貫いた。ブルームバーグがまとめたデータによれば、同社株を「マーケットパフォーム」としたのは2004年半ばの4回だけで、同年6月下旬から今月14日公表した最後のリポートまで「アウトパフォーム」もしくは「オーバーウエート」との投資判断を示していた。

  だが、最後のリポートでは珍しく慎重で、アップルが投資家の懸念にうまく対応するにはサ-ビス事業を大きくしなければならないと指摘。そのためにはビジネスモデルに大胆な変更が必要だと指摘した。

  マンスター氏は「私が04年にアップルのカバーを始めて以降、投資家が抱く2つの中核的な懸念は常に部門の成長とイノベーションだった」と説明。パソコンからモバイルへの事業進展を除けば04年以降に大きな変化はないとして、「サービス事業をより大きく育てることができなければ、今後もそれほど変わらないだろう」とコメントした。

  同氏によると、アップルがサービス中心の会社と見なされるには、サービス事業の売上高が社全体の50%を占める必要があり、その達成のためには大胆な戦略変更が求められる公算が大きい。ブルームバーグの集計データによると、同売上高は今年7-9月期に前年同期比25%増となったが、売上高全体に占める割合は14%にとどまっていた。

原題:Departing Apple Analyst Has Some Doubts After 12 Bullish Years(抜粋)

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