ギリシャのチプラス首相は、社会保障プログラムへの支出が救済条件を脅かしているとの批判が債権国ドイツで再び噴き出している状況を受け、メルケル独首相を味方につけたい考えだ。

  両首相は16日、ベルリンでのワーキングランチで経済問題のほか、欧州連合(EU)とトルコの関係、キプロス再統一への取り組みなどを話し合うと、ギリシャ政府が発表した。現地時間午後0時半(日本時間同8時半)には記者会見も行う。

  15日のギリシャ議会は、難民危機に揺れる島しょ部を対象とした付加価値税引き上げの延期や低所得の年金生活者向け一時手当の支給を可決。チプラス首相の計画は党派を超えて支持を得たが、債権者側は「プロセスと内容双方に多大な懸念」を生じさせるとの声明を出した。

  メルケル首相は同日遅く、EU首脳会議後のブリュッセルで、「これに関してもちろんギリシャ首相と話をするが、ギリシャ救済パッケージについて交渉するつもりはない」と言明。ギリシャの計画に対する一部の反応は「非常に批判的だ」とも述べた。

  14日のギリシャ債券・株式相場は下落。この背景には、ドイツ財務省がギリシャ政府のやり方を一方的だと批判したことがある。欧州安定化メカニズム(ESM)も今月決まった短期的なギリシャ債務軽減措置の実施を棚上げした。

  両国の首相が今回の対立を乗り越えたとしても、ギリシャと債権者側は引き続き、国際通貨基金(IMF)をギリシャ救済策に関与させ続けるという難題に取り組まねばならない。IMFはさらなる債務軽減を主張しているが、ドイツはこれに反発しつつIMFの参加継続を求めている。一方、チプラス首相は所得税の課税最低限を下げるよう求めるIMFの要請を拒否している。

原題:Tsipras Tries German Charm Offensive to Defy Spending Hawks (1)(抜粋)

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