トランプ次期米大統領のおかげもあって、商品市場の基本的な力学の一つが逆転している。

  トランプ政権下で米国の経済が成長しインフレが加速するとの期待を背景に、工業用金属価格とドル相場は共に上昇している。ドル相場が上昇すれば、大半がドル建ての商品価格は米国外の買い手にとって割高となるため、ドル相場と商品価格は通常、逆の動きを示す。

  連動するトレンドは非常に珍しいため、過去10年間に数回しか起こっていない。それが、商品取引大手グレンコアなどの鉱山会社の業績が回復している多くの理由のうちの一つだ。同社は亜鉛部門でコスト低下と金属価格上昇の恩恵を受けており、広範囲にわたる業績改善計画の一環として来年、配当の支払いを再開する予定だ。

  モルガン・スタンレーの金属アナリスト、トム・プライス氏(ロンドン在勤)は電話インタビューで、「米大統領選挙後、市場は防衛的投資から転換し成長を求めている」と指摘。「ドル相場の上昇に伴って商品などドル建て資産の需要も拡大している」と述べた。

  もう一つの理由は中国投資家が人民元安のヘッジ手段として、銅や亜鉛などのドル建て工業用金属に投資しているためだと、JPモルガン・チェースのアナリストが2日付リポートで指摘した。

原題:Trump Makes Metals Correlate Again in Boost for Miners’ Earnings(抜粋)

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