16日の東京株式相場は、日経平均株価が1年半ぶりの9連騰。良好な米国の経済統計や金利上昇、為替の円安進行が好感された。一部アナリストの目標株価引き上げも加わった銀行株が買われ、精密機器や機械など輸出株、ガラス・土石製品など素材株、建設株中心に高い。

  TOPIXの終値は前日比7.95ポイント(0.5%)高の1550.67と続伸。日経平均株価は127円36銭(0.7%)高の1万9401円15銭と9日続伸し、昨年6月に記録した12連騰以来の連続上昇となった。両指数とも連日で年初来高値を更新。

  三菱UFJ国際投信の石金淳チーフストラテジストは、「米国で強めな経済指標が増え、世界の景況感も良くなり、景気は拡大方向にある。グローバルに活躍する輸出企業を中心に収益の上昇が期待できる」と指摘。半面、「日本株には目先過熱感もあり、高値警戒感から利益確定売りが出ている」とも話した。

東証内
東証内
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg News

  米国で15日、良好な経済統計の発表が相次いだ。12月のニューヨーク連銀製造業景況指数は9と前月の1.5から上昇、フィラデルフィア連銀景況指数も上昇し、12月の住宅市場指数は2005年7月以来の高水準となった。同日の米国株は金融、素材セクター主導で上昇、米10年債利回りは2.64%まで上昇した。米利上げピッチが速まるとの観測から、同日の海外為替市場では一時1ドル=118円60銭台と2月以来のドル高・円安水準に振れ、きょうの東京市場でもおおむね118円台前半で推移した。

  東海東京調査センターの長田清英シニアグローバルストラテジストは、「低金利・低インフレ・低成長という前提が変わり、マネーの動きに相当な変化が起きている」と言う。日本株はグローバルでみて、「政治は安定、為替の円安で企業業績の上振れが期待でき、一番資金を向けやすいマーケット」との見方を示した。東京証券取引所が15日に公表した12月1週の海外投資家の日本株買越額(現物)は5625億円と、昨年4月以来の高水準だった。

  一方、週末とあって日経平均は寄り付き直後に付けたきょうの高値166円高の1万9439円を抜け切れず、午後にかけては伸び悩み。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは15日に166%と、ブルームバーグ・データで捕捉可能な1992年3月以降で最高水準を付けるなどテクニカル指標、チャート分析上の過熱感が上値を抑えている。大和証券投資戦略部の木野内栄治チーフテクニカルアナリストは、「そろそろ利益確定売りが出てきている。マザーズ市場など出遅れ銘柄にシフトすべき時期に入っている」との見方を示した。

  東証1部の売買高は23億1008万株、売買代金は2兆9082億円。上昇銘柄数は1208、下落は656。東証1部33業種は金属製品、銀行、ガラス・土石製品、空運、精密機器、建設、陸運、機械など29業種が上昇。その他製品や保険、情報・通信、倉庫・運輸の4業種は下落。

  売買代金上位では、みずほ証券が目標株価を上げた三菱UFJフィナンシャル・グループのほか、みずほフィナンシャルグループや日立製作所、りそなホールディングス、東京エレクトロンが高い。半面、JPモルガン証券が投資判断を下げたMS&ADインシュアランスグループホールディングスのほか、任天堂やディー・エヌ・エー、東京海上ホールディングスは安い。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE