欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続伸、米統計を好感-対ユーロで2003年以来高値

  ニューヨーク時間15日の外国為替市場ではドルが続伸。対ユーロでは2003年以来の高値に上昇した。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は13、14両日の会合で利上げを決定、2017年の金利軌道が従来の想定より傾斜がきつくなるとの予測を示し、大統領選挙後のドル高に拍車をかけた。トレーダーらはドル・ロングの取引は過密からはほど遠いとみており、押し目では引き続き買いが入っている。

  一連の米経済統計が予想を上回ったことが明らかになると、ドルは午前の取引で一段高となった。12月のニューヨーク連銀製造業景況指数は9に上昇し、市場予想の4を上回った。フィラデルフィア連銀景況指数は21.5に大幅上昇し、予想の9.1を超えた。

  11月の米消費者物価指数(CPI)は前月比で0.2%上昇。これで4カ月連続でのプラスとなった。伸びはブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値と一致した。

  FOMCを受けた為替および金融市場の見通しは速やかに調整されている。ノムラのアナリスト、ビラル・ハフィーズ氏はユーロ・ドルが等価に向かうと予想。一方、ドル-・マタス氏率いるUBSのストラテジストチームは慎重なアプローチを呼び掛け、FOMCはなおも「様子見の姿勢」だと指摘した。

   ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.7%上昇の1269.20。ドルは対円で1%高いドル=118円18銭。一時は2月以来の高値となる118円66銭まで買い進まれた。ユーロは対ドルで1.2%安い1ユーロ=1.0414ドル。一時は2003年1月8日以来の安値となる1.0367ドルまで下げた。
原題:Dollar Pauses After Touching Highest Since 2002 Post-FOMC(抜粋)
Dollar Climbs to 13-Year High as U.S. Stocks Rebound, Gold Sinks(抜粋)

◎米国株:主要指数が反発、質への逃避が後退-銀行や通信高い

  15日の米株式相場は反発、過去10営業日で8回目の上昇となった。質への逃避の動きが後退した。銀行や通信が高い。FOMCが前日、来年の利上げ予測を3回と9月会合時点の2回から上方修正したことから金利軌道が従来の想定より傾斜がきつくなるとの見方が広がり、ドル買い要因となった。

  ダウ工業株30種平均ではデュポン、ゴールドマン・サックス・グループ、アメリカン・エキスプレス、JPモルガン・チェースの上げが目立った。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2262.03。ダウ工業株30種平均は59.71ドル(0.3%)上昇の19852.24ドル。小型株で構成するラッセル2000指数は0.8%上げた。

  パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバル戦略アドバイザー、リチャード・クラリダ氏はリポートで、市場では米連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げ決定は広く予想されていたが、2017年に2回利上げするとの予測が変更されるとはみられていなかったと指摘。「よって、FOMCはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0.5-0.75%に引き上げが、真のメッセージは『ドット・プロット』により伝えられた。つまり、2017年の金利の方向性が間違いなくタカ派寄りになったということだ」と続けた。

  業種別では金融株の指数は1%高。素材と電気通信サービスの指数はともに0.7%上げた。
原題:U.S. Equities Resume Advance as Financial, Phone Stocks Rally(抜粋)
原題:Dollar Climbs to 13-Year High as U.S. Stocks Rebound, Gold Sinks(抜粋)

◎米国債:続落、利回り曲線のフラット化続く-利上げ予測上方修正で

  15日の米国債相場は続落。米連邦公開市場委員会(FOMC)が前日、利上げに加えて、今後数年の金利予測を上方修正したことが引き続き売りを誘った。

  5年債と30年債の利回り差は過去3日間で20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小した。これは3日間としては約7年ぶりの大幅な縮小。FOMCの動きを見て市場では、経済成長のけん引役が金融政策から財政拡大に移ったとの見方が一段と強まった。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在の10年債利回りは前日比3bp上昇の2.60%。

  5年債と30年債の利回り差は105bpを下回り、9月2日以降で最小となった。

  ユナイテッドヘルス・グループが10年債と30年債を総額15億ドル発行したにもかかわらず、30年国債は上昇した。

  10日終了週の米週間新規失業保険申請件数は25万4000件と、3週間ぶり低水準。失業保険の継続受給者数は増加した。
原題:Treasury Curve Collapses as Fed-Induced Bond Selloff Escalates(抜粋)

◎NY金:大幅下落、10カ月ぶり安値-「金を保有する理由ない」との声

  15日のニューヨーク金先物相場は大幅下落。週間の新規失業保険申請件数が前週から減少したほか、ドルの上昇を背景に代替投資としての金の妙味が低下した。前日は米連邦公開市場委員会(FOMC)予測で、来年の利上げは3回実施されるとの見方が示唆された。

  商品ブローカー、インフィニティ・トレーディングのフェイン・シェーファー社長は電話インタビューで、「経済は順調のようであり、トランプ効果もある。金にとって悪材料、株にとって好材料となっている」と指摘。「金をショートにするよう当社では勧めている。金を保有する理由は見当たらない」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)金先物2月限は前日比2.9%安の1オンス=1129.80ドルで終了。一時は1124.30ドルと、中心限月としては2月以来の安値をつけた。

  銀先物3月限は7.3%下落し、中心限月としては2013年6月以来の大幅な下げ。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値下がり。
原題:Gold Can’t Catch a Break as Prices Extend Slide to 10-Month Low(抜粋)

◎NY原油:小幅続落、クウェートの欧米向け輸出削減で下げ渋る

  15日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小幅続落。米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けたドル上昇を背景に、原油は一時2.1%下げてバレル当たり50ドルを割り込んだが、クウェート国営石油が欧米の顧客向けの出荷量をアジア向けより大きく減らすことが明らかになり、下げ渋った。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「クウェートが材料だ」と指摘。「これまで合意の履行見通しをめぐって一進一退の展開だった。クウェートの出荷計画は、合意を成功させようとする誠意があらためて表れたことを意味する。サウジや他の湾岸諸国もやるべきことを実行するように見受けられる」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比14セント(0.27%)安い1バレル=50.90ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は12セント上げて54.02ドル。
原題:Oil Closes Near $51 as Kuwait Said to Cut Sales to U.S (Correct)(抜粋)

◎欧州株:約1年ぶり高値、銀行株など高い-米利上げペース加速観測で

  15日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は1月以来の高値を付けた。米当局が来年の利上げペース加速を示唆したことを受け、ユーロが対ドルで2003年以来の安値まで下げた。

  ストックス600は前日比0.9%高の358.79で終了。年初来下落率は1.9%に縮まった。銀行株のほか、米国向け輸出が多いテクノロジー企業やヘルスケア銘柄の上げが目立った。米連邦公開市場委員会(FOMC)は14日、市場の予想通り政策金利を0.25ポイント引き上げて、0.5ー0.75%のレンジに設定した。2017年の想定利上げ回数(FOMC参加者の予測中央値)は3回と前回予測の2回から増えた。旅行関連銘柄も買われた。

  銀行株指数は2.5%上昇。年初来下落率は4%に縮小。自動車株も上げた。ドイツのDAX指数は1.1%上げ、1年ぶり高水準で引けた。

  マーケット・セキュリティーズ(ロンドン)のチーフ欧州ストラテジスト、ステファーヌ・エコロ氏は「市場参加者は米利上げがドル高・ユーロ安を意味するとの見方に基づいた取引を再びしている。これは総じて欧州株にとって好材料だ」とし、「欧州の景気拡大とインフレ上昇、企業収益の回復の見通しを加えた場合、現時点で欧州株にとってすべて良い兆しだ」と語った。
原題:Europe Stocks Rise on Weak Euro as Fed Signals Faster Rate Hikes(抜粋)

◎欧州債:軒並み下落-米利上げペース加速との観測

  15日の欧州債市場ではユーロ圏の国債が軒並み下落。米金融当局が利上げペースを加速させるとの見方からユーロは対ドルで2003年以来の安値まで売り込まれ、銀行や輸出株を中心に株式が買われた。その一方で国債は売られる展開となった。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇、ドイツ30年債利回りも6bp上げた。フランス10年債利回りは4bp上昇。
原題:Dollar Rises to 13-Year High as U.S. Stocks Rebound, Gold Sinks(抜粋)

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