旧SABミラー傘下の東欧事業をめぐりアサヒグループホールディングスが提示した買収額は2番目に高額の提案を約8億ユーロ(約980億円)上回っていたことが、事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。

  ブルームバーグがまとめた資料によると、アサヒGHの買収額73億ユーロは買収対象事業が2016年3月までの1年に稼いだEBITDA(利払い・税金・ 減価償却・償却控除前利益)の約15倍。過去5年間にビール業界で成立したM&A(合併・買収)の中央値である約11.5倍を大きく超える。

  アサヒGHの広報担当の曽我拓生氏はコメントを控えた。旧SABミラーを買収したベルギーのアンハイザー・ブッシュ(AB)・インベブもコメントしていない。

  アサヒGHにとって過去最大となる今回の買収額は高過ぎたのではないかとの懸念が広がっている。対象資産の価値は約55億-60億ドル(約6500億-7000億円)相当だと、事情に詳しい関係者が先月語っていた。同社の株価は買収合意の発表前日から約6%下げている。

  事業価値を50億-60億ドルと推定していたサンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、トレバー・スターリング氏はアサヒGHの提案について「かなり目いっぱいの額」だと指摘した。

  複数の関係者がこれまで語ったところでは、買収合戦の最終ラウンドでアサヒGHは、スイスの投資会社ジェイコブズ・ホールディングや中国の華潤ビールなどおよそ6社の提案を制して買収を勝ち取った。

  日本の企業は他国企業と比べ、外国での買収に高いプレミアムを上乗せする傾向にある。ブルームバーグがまとめたデータによると、外国資産の買収で日本の企業が今年支払ったプレミアムは平均33%。世界平均は22%だった。

原題:Asahi Bid for SAB Assets Said About $834 Million Above Runner-Up(抜粋)

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