14日の新興市場では、株価と通貨が下落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)が来年の利上げ回数見通しを引き上げたことで、リスクが高めの資産の見通しに陰りが出た。

  米金融当局が2006年以降で2回目となる利上げを決めるとともに、予想インフレ率が上昇したと指摘したことを受け、14日の新興市場の不振が深まった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は記者会見で、金利予想を点で示したドット・プロット(金利予測分布図)の変更は「極めて小さい」と語ったものの、トレーダーは新興市場資産の価値を押し下げた。

*MSCI新興市場指数はニューヨーク時間午後4時(日本時間15日午前6時)時点で0.5%低下。
*世界の主要株価指数ではブラジルのボベスパ指数が下げを主導。同指数は1.8%安の58212.12。
*ブルームバーグが追跡する新興市場国24通貨中、18通貨が対ドルで下落。
*メキシコ・ペソとブラジル・レアルは1%以上の下げ。
*MSCI新興市場通貨指数は0.1%低下。ブルームバーグ・JPモルガン中南米通貨指数は過去2営業日の上昇に歯止めがかかった。

市場関係者の反応

*ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの新興市場担当責任者、ウィン・シン氏は「米金融当局は予想よりもタカ派的だった」と語り、「新興市場が売りを浴びているのは当然だ」と話した。
*ABNアムロの通貨・商品ストラテジスト、ジョルジェット・ブーレ氏は「こうした利上げを反映して、向こう半年間は新興市場通貨の軟調が見込まれる」とコメント。
*グラマシー・ファンズ・マネジメントのマネーマネ ジャー、ロバート・ラウチ氏は「米金融政策が新興市場の多少の軟化につながる可能性があるものの、米国の拡張的な財政政策の方が今後数年にわたり一段と大きな影響を及ぼすのではないかと考える」と述べた。
*マグラン・キャピタル共同創業者のデービッド・タウィル氏は「米債券の利回りの方が高めとなり、新興市場資産を圧迫している」と指摘。「このため、債券と株式の投資家にとって、今や米国が最善の投資先だ」と発言。

原題:Emerging-Market Stocks, Currencies Fall After Hawkish Fed Signal(抜粋)

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