15日の東京株式相場は上昇。米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が来年も複数回の利上げを見込み、為替がドル高・円安に振れたため、企業業績の改善を見込む買いが入った。自動車や精密機器など輸出株の一角、海運株が買われ、小売株も高い。

  TOPIXの終値は前日比4.03ポイント(0.3%)高の1542.72と反発。日経平均株価は20円18銭(0.1%)高の1万9273円79銭と8営業日続伸した。

  アムンディ・ジャパンの浜崎優市場経済調査部長は、「一時1万9500円に近づき高値警戒から利益確定売りが出たが、それでもドル高・円安が進行しており、買い戻された。円高リスクがなくなっていることが業績に対する安心感につながっている」とみる。米国の利上げ見通しの回数が増えることは、「短期的には新興国への影響も懸念されるが、米国経済の堅調は新興国経済を押し上げる」と言う。

東証アローズ
東証アローズ
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  FOMCは14日に政策金利を0.25ポイント引き上げ、0.5-0.75%のレンジとした。声明では、インフレ期待が著しく上昇したと指摘。労働市場がタイト化しているとの見方も示し、2017年の利上げ回数の見通しを9月時点の2回から3回に増やした。

  FOMC後の米金利上昇とドルが買われた流れから、きょうのドル・円相場は一時1ドル=117円86銭と2月4日以来のドル高・円安水準に振れた。前日の日本株終値時点は115円17銭。午後はおおむね117円20ー50銭台で取引された。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の調べによると、同証が調査対象とする銘柄(金融除く全産業)の為替影響度は1円の円安につき、営業利益は0.73%増加する。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、トランプ次期米大統領の政策実行で「来年末には125円まで円安が進む可能性がある。来期10%の増益も見込まれる」と話している。

  一方、14日の米国株は、S&P500種株価指数がエネルギー株や公益株中心に0.8%安と下落。15日のアジア株は、中国上海総合指数は一時0.9%安となるなど軟調。岩井コスモ証券投資情報部の堀内敏一課長は、FOMCの利上げ見通しが3回に増え、景気見通しも引き上げたため、「良い金利上昇と捉えられているのか、マイナスなのか、今晩の米国株で確認したいとの見方もある」と指摘。今後のマネーフローの動向を見極めたいとの姿勢や高値警戒感、重要イベント通過後の売りに押され、午前終盤から午後前半の主要株価指数は一時マイナス圏で推移する場面もあった。

  東証1部33業種は海運、輸送用機器、精密機器、小売、倉庫・運輸、銀行など21業種が上昇。鉱業や石油・石炭製品、建設、その他製品、鉄鋼、情報・通信など12業種は下落。鉱業や石油は、14日のニューヨーク原油先物が3.7%安と急反落した影響を受けた。東証1部の売買高は23億2463万株、売買代金は2兆8103億円。上昇銘柄数は1115、下落は745。
 
  売買代金上位では、臨時株主総会を経て新経営体制が発足した三菱自動車、ジェフリーズ証券が投資判断を上げた日東電工が高く、トヨタ自動車やマツダ、HOYA、日本郵船も上げた。半面、クレディ・スイス証券が投資判断を2段階下げたIHIが売られ、任天堂や東京電力ホールディングス、コマツ、国際開発帝石、JXホールディングス、国際石油開発帝石も安い。

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