債券相場は下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けた米長期金利の上昇やドル高・円安の進行を背景に売り圧力が掛かった。半面、この日実施の20年利付国債入札が予想をやや上回ったことを受けて一時的に買い戻される場面も見られた。

  15日の長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比16銭安の149円81銭で取引を開始。一時は149円63銭と、中心限月ベースで1月以来の水準まで下落。20年入札結果後にはやや買い戻されたものの上値は限られ、結局は25銭安の149円72銭で引けた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から1.5ベーシスポイント(bp)高い0.07%で寄り付き、0.08%まで売られた。超長期債も安く、20年物国債の158回債利回りは一時3.5bp高の0.635%を付けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「日銀の姿勢に安心感があり、20年債入札は無難な結果になった」と指摘。一方で、来年以降の米利上げ継続見通しを背景に、「もう一段の円安と日本株の上昇が見込まれる環境を考えると、特に長いところを足元の水準で買っておいていいのだろうかという疑問は出てくる」とし、買い材料が見当たらない状況で上値を追う動きもないと話した。

FOMC

イエレンFRB議長
イエレンFRB議長
Photographer: Pete Marovich/Bloomberg *** Local Caption *** Janet Yellen

  FOMCは13、14両日に定例会合を開き、政策金利を0.25ポイント引き上げて0.5〜0.75%のレンジとした。声明では、インフレ期待が「かなり」上昇したと指摘されたほか、労働市場がタイト化しているとの見方が示された。また、FOMC参加者の2017年の利上げ予測中央値によると、来年は0.25ポイントの利上げが3回実施される。9月会合後に示された予測中央値では、来年の利上げは2回とみられていた。

  FOMCの結果を受けて14日の米国債市場では売りが活発化し、10年債の利回りが一時2.58%と、14年9月以来の水準まで急伸した。

  この日の東京外国為替市場ではドル・円相場が一時1ドル=117円台後半と、2月以来の水準までドル高・円安が進んでいる。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「ドル・円の上昇がなかなか止まらない感がある中で、昨日の日本銀行の買いオペである程度の安心感が出ているものの、それ以上に外部環境の悪化をめぐる懸念が大きい」としている。

20年債入札

  財務省がこの日実施した20年利付国債(159回債)の入札結果は、最低落札価格が99円00銭と市場予想の98円95銭を上回った。応札倍率は3.35倍と前回の3.17倍を上回った。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は19銭と前回の40銭から縮小した。

20年利付国債入札結果はこちらをご覧下さい。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、20年債入札について、「水準的に若干強めに終わった」と分析。「前日の日銀オペはサプライズ狙いに加えて、20年入札やFOMCを意識して前倒ししたのではないか」とし、「目先は材料に乏しく、ここからの一段の金利上昇は考えにくい」との見方を示した。

  新発20年債利回りは13日に一時0.65%と2月以来の水準まで上昇したが、14日には日銀による超長期債買い入れ増額や次回オペの予告など異例の措置を受けて、0.585%まで買い戻された。日銀は14日、10年超の長期国債買い入れについて、今月4回目を16日にオファーする予定を明らかにしている。

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