14日の東京株式相場は、TOPIXが7営業日ぶりに反落。為替市場で円安の勢いが一服した上、米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めようと買いが見送られた。連騰による過熱感もあり、不動産や医薬品など内需株のほか、石油や商社、非鉄金属など資源株も安い。

  TOPIXの終値は前日比1.56ポイント(0.1%)安の1538.69。日経平均株価は3円9銭(0.02%)高の1万9253円61銭と小幅ながら7日続伸。

東証内
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Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジストは、「これまで利上げを織り込みながら米国の長期金利は大きく上昇してきたため、FOMC後に短期的に利益確定の動きが出て、円安・日本株高も一度調整する可能性がある」と指摘。きょうは、FOMC後の市場反応の不透明感から動けないと話した。

  この日のドル・円相場は1ドル=115円から同30銭台で推移、前日の日本株終値時点は115円34銭だった。12日には一時116円台を付けており、円安の勢いは一服している。

  日本時間15日未明に、FOMC声明と新たな経済予測が発表される。ブルームバーグが行ったエコノミスト調査では、来年の米利上げは2回にとどまるとみる回答者が多い。米金融当局者らも、トランプ次期米大統領による実際の政策動向を見極めるのではないか、という予想が背景にある。東海東京調査センターの中井裕幸専務は、「FOMCでタカ派的な発言があった場合、米景気への影響警戒からリスク回避の円高・株安となる可能性がある。結果を見極めたい」と言う。

  テクニカル指標からみた過熱感も相場全体の上値を抑えた。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは13日に151%と、2014年以来の水準で高止まり。振幅を測るTOPIXの株価相対力指数(RSI)も79%と、買われ過ぎを示す70%を上回っている。 

  きょうの日本株は小高く始まったものの、その後は明確な方向感が出ず、主要株価指数は前日終値を挟んでもみ合った。上値を買う動きに乏しかった半面、下げ圧力が限定されたのは国内外景気の改善や良好な株式需給に対する期待感があるためだ。取引開始前に日本銀行が発表した12月の企業短期経済観測調査(短観)は、大企業・製造業の業況判断DIがプラス10と前回から4ポイント改善した。ソシエテ・ジェネラル証券の会田卓司チーフエコノミストは、在庫調整が終わって生産は持ち直しの動きを見せ、景気循環が上向いていることが確認できたと分析した。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチが毎月行う世界のファンドマネジャー調査によると、12月はグローバル投資家の日本株配分比率がプラス21%のオーバーウエートになった。前月から26ポイントの上昇幅は過去最大で、オーバーウエートとなったのは3月以来。「海外投資家が買っており、需給面はとても良い。企業収益も減益から増益に転じており、さらなる円安で業績の上方修正期待は強い」と岡三AMの前野氏は指摘する。ドル建て日経平均のチャートをみると、年初来の上値抵抗帯となっている168ドル付近に迫っている。

  東証1部の売買高は20億4511万株、売買代金は2兆5449億円で、代金は前日から1割減。上昇銘柄数は695、下落は1165。東京1部33業種は不動産、石油・石炭製品、卸売、非鉄金属、医薬品、食料品など21業種が下落。ゴム製品や情報・通信、精密機器、電気・ガスなど12業種は上昇。

  売買代金上位では、UBS証券が投資判断を下げた第一三共が安く、SMCや伊藤忠商事、三井不動産、住友金属鉱山も安い。半面、ゴールドマン・サックス証券が業績予想を上げたブリヂストンが高く、ソフトバンクグループや日本電産、東芝、電通、HOYAは上げた。

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