米連邦準備制度理事会(FRB)は12日、米金融規制改革法(ドッド・フランク法)のボルカー・ルールの下で、銀行によるプライベート・エクイティ(PE、未公開株)ファンドやヘッジファンドへの投資を禁じた規定について、売却が難しい持ち分に関してはさらに順守期限の猶予を与える方針を示した。

  ゴールドマン・サックス・グループをはじめとするウォール街の銀行には安堵(あんど)感をもたらすことになるかもしれない。

  FRBは過去3回にわたり、1年ずつ順守期限を延長し、今年7月に認めた現行の期限は2017年7月21日。今回の発表で、特に流動性が低いと判断されるPEファンド、ヘッジファンドの持ち分の処分は同日から最長5年間の猶予が上積みされる。

  FRBは発表文で、銀行がボルカー・ルール順守に向けて「有意義な前進」を遂げていると実証できる限り、こうした延長を認めることになるだろうと説明。「銀行組織の抱える流動性の低いファンドは総じて延長の対象となると想定される」と指摘した。

  今年7月の猶予は1年ベースのものとしてボルカー・ルールで認められる最後の期限延長だが、銀行側はPEファンドやヘッジファンドの持ち分売却に際し、損失計上を余儀なくされるケースも生じる可能性があるとして、一段の延長を求めていた。

  大半の銀行はこうした投資を処分済みだが、ゴールドマンやモルガン・スタンレーは引き続き多額の持ち分を抱えている。ゴールドマンは最新の四半期決算で、ボルカー・ルールの影響を受ける投資がPEファンド向けを中心に最大69億ドル(約7900億円)に上るとしていた。

  モルガン・スタンレーは先月、このような持ち分がまだ約22億ドルあるとし、5年間の延長をめぐってFRBの方針説明を待っていると明らかにした。

  最長5年間の猶予はケース・バイ・ケースで認められ、銀行は個々の投資案件ごとに申請し、過去にどのように持ち分売却に努めたかなどの詳細を説明しなければならない。

原題:Banks Get Five Years to Meet Volcker Demand to Divest Funds (1)(抜粋)

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