米連邦公開市場委員会(FOMC)は今週、米大統領選後で初となる会合で利上げを議論する。長期債利回りと株式相場は選挙後、次期政権が経済成長を刺激するとの観測で急上昇している。

  FOMCが14日に0.25ポイントの利上げを決めフェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジを0.5ー0.75%とすることはほぼ確実と受け止められているものの、当局が2017年の見通しをどう修正するかや、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見内容に投資家は注目する見通し。FOMC声明と新たな経済予測が午後2時(日本時間15日午前4時)発表される予定で、その30分後にイエレン議長は記者会見を開く。

  FOMC参加者17人の金利予測を点で表示した「ドット・プロット(金利予測分布図)」からは、当局の次のステップに関する考えを垣間見ることができそうだ。9月に更新されたドット・プロットの中央値では、来年は2回の利上げが見込まれていた。

  これは2015年12月時点の当局の予測とは大きく異なる。当時の中央値は今年が4回、来年も4回の利上げを反映していたが、その後当局は金融市場の波乱や世界経済成長への懸念、低インフレ見通しを背景に利上げ回数の予想を引き下げていた。

  元FRBエコノミストで現在はコーナーストーン・マクロのパートナーのロバート・ペルリ氏は当局の金利見通しが方向転換し、再び上昇し始める可能性があるとみる。ただ、トランプ次期米大統領の政策の形や影響が不確かな現状であるため金利見通しの変化が生じるには早過ぎるかもしれない。ペルリ氏は「可能性が高いとみられるのは、しばらく続いていたドットの低下傾向が終わることだ」と指摘した。

  米労働省が今月発表した11月の失業率は4.6%と9年ぶりの低水準だったため、FOMC声明に示される当局の景気認識は前回よりも若干楽観的になる公算が大きい。消費者センチメントや企業景況感など今月公表された他の指標も景気の上向きを示している。当局は国内総生産(GDP)予想をまだ変更する用意はないかもしれないが、インフレを誘発しない自然失業率の推計を下方修正する可能性がある。当局は昨年、自然失業率を4.9%としていたが、今年3月に4.8%に引き下げた。

  イエレン議長が記者会見で直面する大きな質問は、トランプ氏が掲げる最大1兆ドル(約115兆円)規模のインフラ投資や減税、規制緩和といった経済政策の影響をFOMCがどう評価するかだろう。ニューヨーク連銀のダドリー総裁が先週、拡張的な財政政策が金融引き締めペースの加速を促す可能性に言及しただけに、記者団はイエレン議長に見解を求める公算が大きい。

原題:Yellen Outlook Blurred by Trump Fiscal Plans: Decision-Day Guide(抜粋)

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