13日の東京株式相場は6営業日続伸。朝方は反落して始まったが、工業生産など中国経済統計の堅調や為替市場での根強い円安期待を背景に切り返した。情報・通信や医薬品、小売、建設株など内需セクター中心に買われ、通信では自社株買いが好感されたNTTの上げが目立った。

  TOPIXの終値は前日比8.82ポイント(0.6%)高の1540.25、日経平均株価は95円49銭(0.5%)高の1万9250円52銭。連日の年初来高値更新で、TOPIXは昨年12月30日以来、日経平均は同17日以来の水準を回復。

  しんきんアセットマネジメントの鈴木和仁シニアストラテジストは、「中国経済指標が堅調で買い安心感が広がったほか、トランプ米次期政権の人事も金融市場からみて安心感のあるメンバーで、期待が剥げる要素が見当たらない」と言う。相場格言の「押し目待ちに押し目なし」の状況で、下げそうで下げない相場が続く可能性があると予想した。

東証内
東証内
Photographer: Junko Kimura/Bloomberg

  日本時間きょう午前11時に発表された11月の中国工業生産は、前年同月比6.2%増と市場予想の6.1%増を上回った。11月の小売売上高も10.8%増と、ともに伸びが加速。このほか、トランプ米次期大統領は国務長官に、大手石油会社エクソンモービルのティラーソン最高経営責任者(CEO)を指名する方針であることが分かった。ビジネス界出身者が要職を占める見込みだ。

  また、きょうのドル・円相場は朝方に一時1ドル=114円70銭台と、前日に付けた116円台からドル安・円高方向に振れる場面があったが、午後は115円台前半で推移。しんきんAMの鈴木氏は。「米長期金利が高止まりしており、1ドル=115円以上の円高・ドル安にはなりにくい」とみている。米10年債利回りは12日、一時2014年以来の2.5%台に上昇した後、前日比ほぼ変わらずの2.47%で引けた。

  米国では13ー14日の日程で金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。金利先物市場が織り込む利上げ確率は、25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げが94%、50bpの利上げが6%。投資家らの関心は来年の金利軌道に関する手掛かりを得ようと、連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の発言や金利予測分布図(ドット・プロット)に移っている。SMBCレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「来年2ー3回の利上げは市場コンセンサス。そこから外れないようなら、大きな影響はない」と話している。

  一方、連騰による反動、テクニカル指標からみた過熱警戒感は出ており、主要株価指数は午後の取引前半までマイナスで推移する場面もあった。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは、12日に152%と14年6月以来の高水準に達していた。
  東証1部の売買高は23億1300万株、売買代金は2兆8390億円。それぞれ前日に比べ22%、14%減少した。上昇銘柄数は1395、下落は493。東証1部33業種は医薬品、通信、石油・石炭製品、電気・ガス、小売、建設など22業種が上昇。その他製品や機械、保険、証券・商品先物取引、鉄鋼、銀行など11業種は下落。相対的に内需セクターの強さが顕著で、前日までの出遅れ感や米市場での電気通信、ヘルスケア株の堅調もプラス材料となった。

  売買代金上位では1500億円を上限に自社株買いを行うNTT、中期経営計画が好感された花王が高い。有機EL企業の子会社化で、液晶と有機ELを一体運営すると13日付の日本経済新聞朝刊が報じたジャパンディスプレイは大幅高。半面、空売り調査会社が売り推奨したSMC、アンハイザー・ブッシュ・インベブから東欧5カ国のビール事業を9000億円で買収すると日経新聞電子版で伝えられたアサヒグループホールディングスは安い。

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