欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、FOMC控えて手じまい売り

  12日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合を控えて手じまい売りが出た。

  トロント・ドミニオン銀行によると、米大統領選挙後のドル上昇が一服し、トレーダーはドルの買い持ちを解消しており、短期的には売りが継続する可能性がある。ドルはブラジルや南アフリカ、メキシコなど資源輸出国通貨に対しても売られた。

  バークレイズの為替ストラテジスト、アンドレス・ジェイミー氏は「FOMCの決定が明らかになり、新大統領が就任するまで誰も動きたがらないようだ」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.3%下げて1ドル=115円02銭。ドルはユーロに対して0.7%安の1ユーロ=1.0635ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%低下した。

  トロント・ドミニオン銀行の北米為替戦略責任者、マーク・マコーミック氏は「短期的には調整が続くとみている」と述べ、「ドルの上昇は明らかに行き過ぎていた」と続けた。
原題:Dollar Falls Most in Two Months as Traders Square Pre-Fed Bets(抜粋)

◎米国株:S&P500種が下落、銀行安い-市場はFOMC会合に注目

  12日の米株式市場は全般的に軟調な展開。金融株が下げたほか、エネルギー株も上げを縮めた。エネルギー株は、一時1年5カ月ぶり高値を付けた原油価格が上げを縮めたことも影響した。市場の注目は今週開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)会合に移っている。

  S&P500種株価指数は前週末比0.1%安の2256.96。7営業日ぶりの反落となった。 ダウ工業株30種平均は0.2%高の19796.43ドル。一時は19800ドルを上回った。ナスダック総合指数は0.6%下落。

  9日にはS&P500種、ダウ平均とも終値ベースで過去最高値を更新していた。

  業種別に見ると、金融株は0.9%安。一方で通信や公益は上昇した。エネルギー株は一時2.5%上昇したが、その後上げを縮めた。

  ダウ平均ではファイザーや、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、エクソンモービルの上げが目立った。

  ニューヨーク原油先物市場では、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が2.6%高。ロシアなど石油輸出国機構(OPEC)の非加盟国が来年の生産削減で合意したことに加え、サウジアラビアが一段の減産の用意があることを示唆した。
原題:U.S. Equities Dip as Financial Stocks Decline, Phone Shares Gain(抜粋)
原題:U.S. Stocks Slip as Oil Rally Eases With Bond Rout; Gold Climbs(抜粋)

◎米国債:10年債利回り、一時2.5%を上回る-世界的な国債売り

  12日の米国債相場はほぼ変わらず。10年債利回りは一時、2014年以降で初めて2.5%を上回る場面があった。原油相場の上昇を受け、世界的な国債売りが勢い付いた。ただ、総額440億ドルの国債入札を受けて下げ渋った。

  サウジアラビアが一段の減産の用意があることを示唆したため、10年債利回りは一時、2014年9月以来の高水準となった。規模240億ドルの3年債入札では需要が09年以来の低水準。10年債入札では先月に記録した7年ぶり低水準から回復した。

  原油相場が1年5カ月ぶり高値を付けたため、長期債は当初、下落した。ドイツ10年債利回りは1月以来の高水準に近づいた。米金融当局は14日に利上げを実施するとみられ、欧州中央銀行(ECB)は先週、債券購入ペースを減速させる計画を発表。日本銀行は量的緩和の枠組みからシフトしつつあることを示唆している。

  バンク・オブ・モントリオールの金利取引部門のマネジングディレクター、クレイグ・コリンズ氏(ロンドン在勤)は「世界的に大規模な債券売りが出ている」と指摘。石油輸出国機構(OPEC)の減産合意発表以降の原油高が一段の売りを誘っており、欧州では「ECB会合が先週あった。これら全てがスティープ化につながっている」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比ほぼ変わらずの2.47%。
原題:Treasury 10-Year Yield Eclipses 2.5% Amid Global Bond Selloff(抜粋)
Treasury 10-Year Yield Falls From 2.5% After Dual Auction Slate(抜粋)

◎NY金:反発、利上げ接近との見方で一時は10カ月ぶり安値

  12日のニューヨーク金先物相場は反発。一時は下落し、2月以来の安値をつける場面もあった。
* FOMCの利上げ確率が100%となり、米10年債利回りは2014年10 月以降で初めて2.5%を上回った
* COMEXの金先物2月限は前週末比0.3%高の1オンス=1165.80 ドルで終了
* 「金は広範に圧力を受けている」-コメルツ銀行のアナリスト
* 銀先物3月限は1.3%高の17.187ドル
* プラチナ1月限は2%高の933.70ドル
* パラジウム3月限は1%安の727.55ドル
原題:Gold Drops to 10-Month Low as Rate Hike Approaches, ETFs Decline(抜粋)

◎NY原油:1年5カ月ぶり高値、サウジが追加減産の用意示唆

  12日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が3営業日続伸。2015年7月以来の高値を付けた。ロシアなど石油輸出国機構(OPEC)の非加盟国が来年の生産削減で合意したことに加え、サウジアラビアが一段の減産の用意があることを示唆した。

  みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は電話インタビューで、「OPEC非加盟国の減産は予想されていたが、だれもサウジの声明を予想していなかった。サウジが市場の均衡を得るためどのような行動も積極的に取る姿勢を示したことから相場は一段と上昇した。減産合意だけではこれほど上昇していなかっただろう」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前営業日比1.33ドル(2.6%)高い1バレル=52.83ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は1.36ドル(2.5%)上げて55.69ドル。
原題:Oil Climbs to 17-Month High on Saudi Pledge, Non-OPEC Output Cut(抜粋)

◎欧州株:下落、不動産株に売り-原油値上がりで石油・ガス株は高い

  12日の欧州株式相場は下落。石油・ガス株が上げたものの、中国株が6カ月ぶり大幅安となったことや世界的な債券安を背景に、不動産株を中心に売りが優勢となった。

  指標のストックス欧州600指数は前週末比0.5%安の353.74で終了。先週は約2年ぶりの大きな上げを記録し、アナリストらが買われ過ぎと判断するテクニカル水準に達していた。石油・ガス株は2015年7月以来の高値を付けた。サウジアラビアが合意した水準以上の減産の用意があると示唆し、原油相場が上昇したことが手掛かり。

  シティ・オブ・ロンドン・マーケッツのトレーダー、マーカス・フーバー氏は電子メールで、「中国と香港の軟調地合いが広がりつつある強気なセンチメントに水を差した」とし、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に「ここ数週間の急激な株高で、多くの市場関係者が利益確定に動く誘惑に駆られた」と語った。

  フランスやドイツ、英国の国債が下げたことを受け、債券の代替投資先とされる不動産株が大きな値下がりを演じた。原油高で、英イージージエットやドイツのルフトハンザ航空、IAGなどの航空株も売られた。この日の取引でストックス600指数を構成する業種別指数は3つを除き全て下げた。
原題:Real Estate Firms Drag Europe Stocks Down While Oil SharesRise(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債利回り曲線がスティープ化-原油高で世界的債券安

  12日の欧州債市場では、ドイツ国債の利回り曲線がスティープ化し
た。13、14両日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を前
に、原油価格が1年5カ月ぶりの高値まで上げたことを受け、債券売り
が加速した。

  サウジアラビアが一段の減産の用意があると示唆したことを受け、
ニューヨーク原油先物は3%余り値上がりした。物価上昇圧力が高まる
との見方が金融政策をめぐる見通しに影響を及ぼしている。ブルームバ
ーグが米金利先物動向を基にした算出によれば、トレーダーらは
FOMCが今週の会合で利上げする確率を100%とみている。3分の2
は来年6月までの追加利上げを見込んでいる。

  バンク・オブ・モントリオールの金利取引部門のマネジングディレ
クター、クレイグ・コリンズ氏(ロンドン在勤)は「原油急伸が世界的
な債券一段安の背景にある」とし、米当局の「0.25ポイント利上げは既
に決まったも同然だ」と語った。

  ドイツ国債の2年物利回りと30年物利回りの格差は、終値ベース
で2014年以降の最大に達した。ドイツ10年債利回りは前週末比4ベーシ
スポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.40%。同年限の英国債利
回りも4bp上げて1.49%となった。
原題:Oil Rallies as Output Deal Weighs on Bonds; U.S. StocksMixed(抜粋)

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