石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国は10日のウィーンでの閣僚会合で、非加盟国全体で日量55万8000バレルの減産で合意した。同合意をまとめ上げるためさまざまなルートを通じて外交交渉を重ねてきたサウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は会合を終え、満足げな笑みを浮かべながら姿を現した。

  ファリハ・エネルギー相とロシアのノバク・エネルギー相が中心となって、15年ぶりのOPECと非加盟国の減産合意が成立した。その後、ファリハ・エネルギー相はウィーンのOPEC本部でノバク・エネルギー相と共同記者会見し、11月30日に合意した水準よりも大幅な減産の用意があると示唆。さらに、サウジとロシアは原油をめぐる主導的立場を取り戻すため、エネルギー輸出国として競争してきた過去や、シリア内戦問題を棚上げにすると表明した。

  RBCキャピタル・マーケッツのチーフ商品ストラテジスト、 ヘリマ・クロフト氏は「ファリハ氏の力強い発言はドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の『何でもやる』と似たところがある」と指摘した。ドラギ総裁は2012年、ユーロ防衛のためには「何でもやる」と発言していた。

  ファリハ・エネルギー相は「われわれは100%確実に来年1月1日から生産を削減し、生産削減は大幅で11月30日に約束した水準を下回ると言うことができる」と述べ、市場が必要とするなら、2015年3月以降超えてきた日量1000万バレルを下回る用意があると示唆した。ロシアは日量30万バレルの減産の公約を確認した。

  コンサルティング会社メドレー・グローバル・アドバイザーズのマネジングディレクター、ヤサー・エルギンディ氏は「これは主要産油国であるイラク、イラン、サウジ、ロシアの4カ国の合意だ」とした上で、「中東の主な政治問題でこれら4カ国が立場を異にしていることを考えると、こうした違いを棚上げして互恵的な合意を取り結ぶことができたのは非常に画期的だ」と述べた。

原題:Saudi Minister Jolts Oil Market With ‘Whatever It Takes’ Moment(抜粋)

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